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りびえーる朝ドラ取材班 連続テレビ小説「ばけばけ」ニュース 初めての松江! 小泉八雲旧居 主演2ショット記者会見

松江市が舞台となる2025年秋放送開始予定の連続テレビ小説「ばけばけ」

小泉八雲の妻・セツをモデルとした「松野トキ」を演じる高石あかりさん(※)に続いて、11月27日、八雲(ハーン)をモデルとした「ヘブン」にはトミー・バストウさんの起用が発表されました。

熱も冷めやらぬ翌28日、松江市で2ショット記者会見が開かれました。 ※高は「はしごだか」

会場は作品の“聖地”となる、小泉八雲旧居!

この日初めて松江の地を訪れ、八雲ゆかりの場所を巡ったという二人。

 

高石あかりさん「やっと松江に来られました!

トミー・バストウさん「歓迎していただきありがとうございます!

 

今後始まるドラマ撮影への出演者の意欲を感じさせる元気な声とともに始まった記者会見の様子をお届けします!

 

高石あかりさん&トミー・バストウさんに聞く!

初めての松江市、印象は?

高石「『怪談』のイメージがあったから、そういう雰囲気のある土地なのではと思っていました。確かに雰囲気はたっぷりだけど、どことなく柔らかさや温かさを感じます。昨日の夜に松江に着いたんですが、もうほんとに真っ暗で、もしかしたら夜はちょっと怖い空気もあるのかな(笑)?」

トミー「神秘的で、思ったより古い建築が守られているのが印象的。あと…サムイ(笑)!!これは思っていたとおり。雨も降って、風も強くて…」

高石「そうですよね。天気もどんよりとしているのが通常だと聞きました。でも今日は晴れ間も出て虹も見られて、雷も鳴って、雹(ひょう)も降って…全部の天気を経験できるすごい一日でした」

お互いの第一印象について

高石「トミーさんからは、すごく優しいオーラを感じます。誰に対しても優しくて、すごく真摯に作品や、八雲に向き合っていらっしゃる。これからトキとヘブン、二人の空気を作っていけたらいいなと感じています」

トミー「高石さんの出演作『ベイビーわるきゅーれ』、観ました。思ったより“ヒューマン”で素晴らしい演技。会った瞬間にいい人なんだと感じました。一緒に役作りするのを楽しみにしています」

 

役が決まったときの気持ち

高石「小さいころから朝ドラヒロインにあこがれていて、一番の夢でもありました。決まったと聞いたときは、一生味わうことのできない感覚で、目の前が真っ白になる幸せすぎる瞬間をいただきました」

トミー「10年前から日本語を勉強してきましたが、決まったときは本当にワクワクして、夢の中のようでした。それと同時に湧いてきたのが責任感。ハーンの世界に踏み込んでいくのだという重みを強く感じました」

撮影にいどむ気持ちについて

高石「記念館や旧居を訪れて、イメージが大きく膨らみました。私はこれからセツへの役作りを重ねていくのですが、それは、八雲を知るうちにできていくもの。逆に、八雲を通じてセツのことも深めていける。八雲とセツ、もうすでに二人が大好きなのですが、もっと好きになりたいなと思っています」

トミー「神社にも行ってお祈りしました。全身全霊で入り込むために、役作りの過程も大事にしていきたい」

 

今日はどんな話をしましたか?

高石「トミーさん、雑司ヶ谷の八雲のお墓にも行かれたそうなんですが、そこで蚊にさされたんですって。八雲は生まれ変わったら蚊になりたいと言っていたそうで、『八雲にさされたんだ』と言っていたのがチャーミングだと思いました」

トミー「言葉の交流がおもしろい。今日は『沁みるわ~』を教えてくれました。僕のカタコトの会話に頑張って合わせてくれているのを感じます。もっとたくさん話せるようになりたい」

セリフの中には出雲弁も出てくる?

高石「私は宮崎の出身で、実はオーディションには宮崎の言葉で挑みました。出雲弁は難しいのかも、と思いつつ、手に入れたら強くなれそう。今日記念館で資料を見ていたら、八雲とセツは二人だけの言葉を使ったりもしていて。そんな二人だけの空気を作るために、方言を交えるかどうかも含めて、試行錯誤したいです」

 

「怪談」の中で好きなお話は?

高石「『雪女』のように、人間の愛情で結ぶ話が好きです。が、今日は行きたかった月照寺で大亀を見たので『大亀』と言っておこうかな!」

トミー「『怪談』の映画を見て『耳なし芳一』にひかれていました。ハーンの子どものころの実体験が生かされた『のっぺらぼう』も好きです」

 

制作統括・橋爪國臣さんに聞く!

八雲とセツが実際に松江に暮らしたのは1年3カ月ほどですが、ドラマでは?

「物語は史実を再構成したストーリ―となる予定ですが、大きな流れは変わらないと思います。全25週のうち、全体の7割近くは松江の話になりそう。キャスティング中ということもあり、撮影時期はまだはっきりしませんが、ぜひ松江でのロケはやりたいです。できれば梅雨入り前に!」

 

主演の二人をキャスティングしたポイントは

「オーディションを通して、二人がしっくりきた…の一言。トキもヘブンも、役柄として『こういう人だ』という確信は、不確かな部分もありました。でも二人とも『ああ、そういうことなんだ』と思えた」

 

このタイミングで松江を訪れた狙いは?

「二人に松江を体験してほしいと思いました。僕自身は今年だけでも8回目くらいの松江ですが、来るたびに発見がある。歩くだけで、当時から残る木々や建物、街並みに昔の雰囲気や当時の人々の距離感を感じられる。それをできるだけ早く味わってほしかった。今日は最初に売布神社に行きました。芸能の神様ということもあり、セツが暮らしていた和多見にも近く、ハーンが盆踊りを見に行ったりした場所です」

「そこから川沿いを歩いて、ハーンが最初に降り立った船着き場へ。源助柱の碑や、松江大橋、ハーンが滞在した旧富田旅館である大橋館の2階からの景色も見て、人力車にも乗りました。ハーンたちはよく人力車を利用していたそうです。山口薬局の向いは当時洋食屋でハーンが良く通った場所だそう。お城や、今は保育園がある稲垣家(セツが養女に入った家)のあたりも回りました」

 

地元で楽しみにしている皆さんにメッセージを!

「来るたびに、この地で八雲は本当に愛されているんだなとを感じます。その期待に応えられるような、楽しいドラマにしたいです!」

 

八雲の曾孫・小泉 凡さんに聞く!

ドラマがいよいよ動き出しますね!

「二人に演じてもらえるのが楽しみ。高石さんの好奇心はセツに近いなと感じるし、トミーさんはよく八雲に関する本を読んでいるのに驚きました。八雲が日本に来る前に読んでいたという本も読んでいるようです」

「二人には八雲とセツにイメージが重なる部分をたくさん感じます。八雲はいつも妻をリスペクトしていました。そういうトキとヘブンになっていけるんじゃないかと思います」

 

八雲とセツの物語から、どんなものを感じてほしいですか?

「八雲とセツ、それぞれ苦い思いもしてきました。そんな二人が作っていった『怪談』の物語は、人とモノや植物、生きている人と死んだ人…それらを“つなぐ”文学です。現代は対立や分断の世の中。そんな時代に、彼らが大切にした『つながり』や二人の生き方を伝えられたらいい。だから、事実とフィクション、そこにあまりこだわりたいとは思いません」

「ありがたいことにドラマの制作発表以来、記念館の来場者は1.5~6倍に増えています。土日の企画展は行列したりも。多くの人に松江に来てもらい、同時にゆかりの地も回ってもらえたらと思います」

 

取材を終えて…

トミーさんのところどころカタコトな日本語を朗らかに優しくフォローする高石さん…まるで八雲とセツがそこにいるようで、橋爪さんの「この二人なんだと腑に落ちた」感に納得。

「ばけばけ」のこれからが、ますます楽しみになった取材班でした!

 

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