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WEBでも教えて!青山せんせい 年末年始は世代間の異文化交流よ♪ 編

 りびえ~る本紙で掲載するたびに大きな反響がある、子育て応援企画「教えて!青山せんせい」のWEB版。

就学前から10代後半までの子どもたちを持つ親&祖父母へ向けて、毎回さまざまなテーマをお届け。どの世代へ向けたお話も、どこかで必ずあなたのお子さん・お孫さんにつながるのが不思議です。

子どもも親も祖父母も幸せになる…子育てを楽しんじゃうヒントを、この連載で見つけてください!

年末年始は世代間の異文化交流よ♪ 編

帰省や親戚との集まり…子どもたちにとっては普段会えない人たちと交流するなど、貴重な経験もできるのが年末年始

一方で、どうしてもいつもの生活時間・習慣が崩れたり世代や家庭間の価値観差を感じてイライラ…なんてことも。

大事にしたいけど、ちょっぴり悩ましいこの数日…さあ、どう乗り切ろう?!

 

それでは今回も…教えて!青山せんせい!

 

異なる価値観との出会いが親と子の「経験値」を上げる

年末年始は、祖父母世代や他の家庭と一緒に過ごすことで、いつものしつけと違うことを言われたり勝手なことをされたり、親世代には頭が痛い…という話をよく聞きます。

もちろん、私もそういった思いを感じたことはあります。

 

離れていたらそうでもないのに、年末年始という特別な、非日常だからこそ起こる価値観の差が、しんどく重くのしかかるように捉えられるのかもしれませんね。

それは互いのしきたりや風習・慣習などからくる思い込みだったり、古い価値観だったり…それにわざわざ反応してしまうのかもしれません。

 

おじいちゃんおばあちゃん世代に対して、親世代は

「本当はこんな風に思ってるでしょ」「こう思っているでしょ」という、未確認の思い込み

そして、上の世代は

「こんなの当たり前だ」「最近の若い人は・・」という思い込みに加えた偏見

などなど、互いに本当はそうではないかもしれない認知のずれが起こってるんだろうなと思うところではあります。

でも、自分自身の当時の気持ちも思い返すと、はい…今になってわかります。

 

「いつものしつけと違うことを言われたり、勝手なことをされたり」に、頭が痛くなったり、腹も立つこともあるかもしれませんが、

そもそも、年末年始の生活はいつもとは違うんです。

いっしょのはずがないのです。

 

そこに「いつもとちがう」と腹を立てたりイライラするのは、子どもの経験値を高めたり、対応能力を鍛えたりする機会を奪っていることにはならないでしょうか?

 

 

いつもと同じ環境を望むなら、家から出ないことです。

一歩家から出て自分以外の人間と接するということは、違う価値観に出会うことなのです。

その「違う価値観や経験」に出会わない方が、お子さんにとっては不幸なことだと私は思いますよ。

 

それは親にとってもです。

自分の育った価値観のなかで「普通はこうだ」と主張しても、あなたの主張は井の中の蛙かもしれません。

 

もちろんこれは、上の世代にとっても同じです。

「私が若い頃は」は、昔話や経験の物語としては面白い話です。

でも「だからこうしなさい」「自分と同じように」は、まるで時代劇の中の主人公のようにふるまえと言われているようなものですよね。

経験を語るのはいいとして、それを相手に押し付けないことは、全ての世代に当てはまることだと思います。

 

 

このコロナ時代に、私たちは思い知ったのではないでしょうか。

年末年始の帰省などに代表される、世代を超えた集まり…それは必要なことで、人を育てる要素にもなる…と。

なのでこの際、年末年始は“世代間”という「異文化交流」をしたと思ってください。

 

海外に行き異文化に出会ったときにいちいち腹を立てないでしょ??

「なんでこの人はわたしと同じ価値観じゃないんだ!」って不機嫌にならないでしょ??

 

むしろ価値観の違いに感動を覚えたりもします。

それです!!

「異文化交流」だと思ってください。

もうあなたの親からの評価を気にしないでいい

また、親世代自身が自分の親からの評価を気にしてしまう、という話もすごく聞きます。

親が評価しても、それが生きることに何の影響も受けないという事実に気が付いてください。

 

親の評価で収入が上がりますか?

親の評価で何かが変わりますか??

親の評価で人生は変わらないのです。

むしろ自己評価のほうが 自分の人生に大きく影響をすることに気が付いて欲しいですね。

親は親は…って言ってますが、それを気にするあなたはもういい大人ですよ。

子どもではありません。もういい大人なんです。

 

そして、「わかってもらおう」と思えば思うほど期待度も上がってしまい、わかってもらえないときに落ち込んだり、逆ギレしたりしますよね。

なので、ありのままが一番なんです。

ありがたいと思ったら「ありがとう」と伝えて、取り繕わずにいればいいんです。

 

そして結構上の世代の人たちは、がんじがらめな思考の世代でもあるがゆえに、「わかってもらおう」と思うほどうまくいかない気がします。

 

ひとつひとつ、細かいことまで伝えなくてもいいのではないかな。

ほんの少しの時間、交流するのですから、違う価値観に触れたり、いつもと違うしつけをされても、それはそれで、それぞれの「普通」や「常識」が違う、という練習になるくらいの感覚でいれば。

 

で、また日常に戻ったらいいのです。

 

異文化交流、あなたなりにがんばってみてね。

集まった皆さんにとって、楽しいひとときになることを祈っています。

 

「しあわせなおかあさん塾」青山節美さん(松江市)

 親学ファシリテーターとして4000人以上のお母さんたちと接する中で、「親が変われば子どもの未来は変わる」を理念に2018年同塾を開講、講座動員数は現在延べ1万人以上。

 登録者数2.15万人(12月末現在)を数えるYouTubeチャンネル未来へつながるしあわせな子育て塾でも迷える親たちへ具体的なヒントとエールを送り続けている。

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