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あそびばキッチン♪ 野菜を切って重ねて煮るだけ! 健康食「重ね煮」の魅力
重ね煮という調理法をご存じでしょうか。旬の野菜を何種類か取り合わせ、少量の水と塩のみで蒸し煮する調理法です。
東洋の「陰陽」の考えに沿って、お鍋に順々に野菜を重ね入れていくのが特徴。
野菜の甘みが最大限に引き出され深い味わいが生まれます。
食べもの陰と陽
「陰と陽」の考え方によると、食べものには体を冷やす「陰性」の食品と、体を温める「陽性」の食品があるとされています。
どちらかに偏り過ぎないよう、バランスをとりながら食べることが大切。
重ね煮は、一つのお鍋で陰陽を合わせて加熱することで中庸(陰陽のバランスのとれた状態)を作ります。
地面の上に育っている野菜は「陰=身体を冷やす」、地面の下に育っている野菜が「陽=身体を温める食物」になります。(重ね煮の図を参照) |
重ね煮の作り方
野菜は火が通りやすいよう、薄切りにします。みじん切りではなく、薄切りにすることで食材間の隙間ができ、熱の回りが良くなります。
本来は食材をまるごと使う「一物全体食」という考え方の調理法ですが、気になる場合は皮をむいて。
図のように陰性の食品を鍋の下の層に、陽性の食品は鍋の上の層になるように重ねていきます。
お肉や魚を一緒に煮る場合は一番上の層に置きます。(重ね煮の図を参照)
水を少量、塩も少量ふって鍋のふたをして弱火で加熱。
陰性の野菜は水分が多いので、鍋底が焦げ付く心配はありませんが、野菜のかさの7分目くらいまで水をいれて、スープ状に仕上げても良いです。
鍋に入れる野菜の量などによって異なりますが、20分前後で完成します。
重ね煮のアレンジ調理
そのままでもおいしいですが、ポン酢で食べても良し、みそ汁やカレーにアレンジしても良いです。
野菜本来の味が生かされており、離乳食にも最適。日持ちもします。
指導:佐々木 久美さん
(管理栄養士)
山陰中央新報文化センター講師・日本体育協会公認スポーツ栄養士
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