読みもの

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創る<だるま職人 堀江 努さん>(松江市)

縁結びの地から だるま文化発信

色とりどりのかわいらしいだるまにひかれ、だるま職人・堀江努さん(37)を訪ねた。

堀江さんは大学時代、高崎だるまで知られる高崎市で吉田だるま店の吉田昌弘さんと知り合い、だるまがとても身近な存在になっていった。

Uターン後、縁結びとだるまで何かできないかとだるま制作を決意。再び高崎へ。吉田さんの下で学び、帰郷。だるま職人としてスタートした。

地元の手すき和紙・出雲民芸紙を使った「出雲だるま」や、ご縁が途切れることなく続くようにとの願いを込めたリボンマークを胸に描き、風水の要素も取り入れた12色の「縁結びリボンだるま」など、各種制作する。

「師匠のだるまが日本一きれい」と話す堀江さんも、きれいなだるま作りを心がける。土台となる型を丁寧に整え、胡粉(ごふん)をかけた後もやすりをかけ表面を滑らかにし、色を塗る。和紙を使う場合は、水をつけて丸くちぎった和紙を型に貼りなじませる。気が遠くなりそうな作業だが、「意外に苦じゃないことが分かったんですよ」と笑いとばす。

堀江さんが描く出雲だるまは、眉が玉を持つ龍神、ひげが荒ぶる波と古来魔よけや幸運のお守りとされた出雲勾玉(まがたま)で、出雲らしく表現。

今後、「出雲だるまを多くの人に知ってもらって、出雲から西日本へとだるま文化を広げたい」と瞳を輝かせた。

<プロフィール>

堀江 努(ほりえ つとむ)

1985年生まれ。

大学時代に高崎市でだるまに出合う。吉田だるま店で修業後、だるま職人として活動。

2013年「縁結びリボンだるま」ブランドを立ち上げる。
2018年島根県立美術館でのエヴァンゲリオン展開催記念商品として「縁結びだるま」を制作。

HP「縁結びリボンだるま」で検索。

だるま販売は、縁結び八重(夏季休業中、7/15~営業)、松江歴史館ミュージアムショップ、ぶらっと松江観光案内所などで(店舗により取り扱い商品は異なります)。

「だるま」といえばの姿へ
乾燥中のだるまさん
左から、型を丁寧に整え、和紙を貼って、顔などを描いて完成
「縁結び八重」(松江市、7月14日まで夏季休業中)にて撮影した、縁結びリボン
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