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WEBでも教えて!青山せんせい 【ジェンダー】子どもの「自分らしさ」に味方しよう! 編

りびえーる本紙で掲載するたびに大きな反響がある、子育て応援企画「教えて!青山せんせい」のWEB版。

就学前から10代後半までの子どもたちを持つ親&祖父母へ向けて、毎回さまざまなテーマをお届け。どの世代へ向けたお話も、どこかで必ずあなたのお子さん・お孫さんにつながるのが不思議です。

子どもも親も祖父母も幸せになる…子育てを楽しんじゃうヒントを、この連載で見つけてください!

【ジェンダー】子どもの「自分らしさ」に味方しよう! 編

行事の多い秋は、世代をまたいだ交流の場もたくさん。

さまざまな価値観に触れられる絶好の機会でもありますが、それぞれが生きてきた時代背景ゆえ、ステレオタイプなジェンダー観(社会的・文化的に作られる「男らしさ」「女らしさ」の観念)がにじむ言葉を耳にすることがあります。

親のほうも、頭では理解していても、なんとなく「(性別)らしい社会通念」で、ものを選ぶことも。

今回は、ジェンダーを意識する場面で、どのような言葉かけや態度が子どもの心をニュートラルに支えるのか、一緒に考えましょう。

 

それでは今回も…教えて!青山せんせい!

 

刷り込まれた「ジェンダー」を意識してみる

11月になると、ひもおとしや来春の小学校入学準備、そしてさまざまな学校行事などなど、親だけではなくその祖父母が子どもたちに大きくかかわることが増えてきます。

 

特にランドセルの購入などは、祖父母が「購入してあげたい」といってくれたりします。

昨今の風潮もあり、親世代もそこに「もしかしたら…」と少々期待してみたり(笑)

こういう時こそですね…あるんですよ。

子ども自身のジェンダー観への介入。

 

これに関しては祖父母世代だけではなく、親世代も言えることですが…

 

「女の子なんだから」「男の子なんだから」

 

ちなみにいま、“女の子”を先に書いてみたのはあえてです。

 

よくこういった言い回しも、「男の子・女の子」と書いたり、

「お父さん・お母さん」という順番で無意識に表現していたりします。

私たちはどこかに、性別・役割などにこだわりがあるようです。

もしかしたらこれはすでに社会通念になっていて、“こだわり”とは違うのでしょうが…

 

無意識に

「男の子だから」「女の子だから」

という選択をすでに親がして、子どもに提供している可能性がありますね。

悪いことではないのですが、親自身が「そうだ、こういうのがジェンダーの固定観念だ」と自覚してみたらいいなと思います。

 

その子の人生に勇気をくれる「本人らしさ」

うちの息子が小さいころ、泣いている子どもに向かって夫が

「お父さんがお前くらいのころはそんなに泣かなかったぞ」

とかけた言葉に激怒したことを思い出します。

 

「男の子だから泣いてはいけない」

なんじゃそれです

 

“男の子は泣いてはだめ”って…きっとこれは社会通念。

泣いてもいいんですよ。

きっと、いつか泣かなくなりますから。

 

本人が強くなったり、

“泣く姿を見られたくない”といった羞恥心が自然に沸き起こり、

泣くことが減ってきます。

 

女の子も、活発に遊んでいると

「女の子なのに」

なあんて言ったりしますが、これもはたして必要な声掛けなんでしょうかね?

 

「らしさ」は、人から押し付けられるものではなく

本人の成長過程の中で 出てくるもの

 

昔は「男とは・女とは こうであれ」でよかったかもしれませんが、もうこれほど多様性や選択の自由を言われる時代になったんです。

「らしさ」は性別ではなく

本人によるもの。

 

らしさについて言うのならば、それが「らしさ」なのかなと…思います。

 

さて、ランドセル問題に立ち返ります。

何が問題かって、「何色にする~?」ってやつです。

 

何色にする??

 

ね。

以前、こんな相談がありました。

娘さんが「青いランドセルがいい!!」って言いだしたんだそうです。

お母さんは、「とんでもない!!」

「女の子は赤に決まってるのにどうしたらいいでしょうか?」と質問があったんです。

“赤系以外の色にしないほうがいい理由”は、

「今はいいけれど、成長した時にきっと青を選んだことを後悔すると思います!」

予言者のようなことを言ってました。

 

大丈夫!!

学校教育へのスタートの必須アイテムであるランドセルの色を自己選択できた子は、

きっと張り切って胸を張って1年生になるんでしょうね。

 

何色でも 泣いても 笑っても

何を持つかではなく

何を好きか 

 

それは、その子の個性です。

 

 

個性をつぶすのは、もしかしたら

子どもに一番近い、大人たちの世間体かもしれませんね。

 

自己選択をさせてもらった子どもは幸せですよ!

 

「しあわせなおかあさん塾」青山節美さん(松江市)

 親学ファシリテーターとして4,000人以上のお母さんたちと接する中で、「親が変われば子どもの未来は変わる」を理念に2018年同塾を開講、講座動員数は現在延べ1万人以上。

 登録者数2.63万人(10月末現在)を数えるYouTubeチャンネル未来へつながるしあわせな子育て塾でも迷える親たちへ具体的なヒントとエールを送り続けている。

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