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あそびばキッチン♪ 注目の食材「高野豆腐」 について

高野豆腐は日本の伝統的な食べ物ですが、「精進料理」「おせち料理」といったイメージも強く、食べる機会が減ってきているかもしれませんね。

ですが近年、高野豆腐には健康上さまざまな利点があることが分かってきています。

 

 

高野豆腐の始まりと独特の弾力の秘密

高野豆腐は鎌倉時代、和歌山県の高野山で、冬の厳しい寒さで偶然豆腐が凍ってしまったのが始まりといわれています。

現在の高野豆腐は、豆乳に凝固剤を添加し、濃縮・冷却・凍結・低温熟成といった複雑な製造工程で作られますが、この過程を経ることで、「レジスタントたんぱく質」が形成され、高野豆腐独特の弾力の由来となっています。

 

 

高野豆腐に含まれる「レジスタントたんぱく質(プロテイン)」

「レジスタントたんぱく質」。

聞きなれない言葉ですが、高野豆腐に含まれるたんぱく質の約3割がこれに当たり、食物繊維のように、体内の消化酵素では分解されにくいという特徴があります。

そのため、糖質などの栄養素の吸収速度を穏やかにする、余分な脂肪やコレステロールの吸収を防ぐというように、健康維持に役立つということが近年の研究で分かってきました。

消化に時間がかかるので、胃の弱い人などは一度に食べ過ぎないことがおすすめですが、カルシウムや鉄なども豊富に含んでいるので、上手に食生活に取り入れたいものです。

 

 

\ 高野豆腐がスイーツに大変身!/

 高野豆腐のフレンチトースト風 

(材料2~3人分)

・高野豆腐2枚 

・牛乳200ml 

・砂糖大さじ1.5~2 

・卵1個  

・油適量

 

① 鍋に牛乳と砂糖を入れて火にかけ、沸騰したら高野豆腐を乾物のまま入れる。

② 弱火で4分くらい煮含め、鍋の水分がなくなったら火を止める。(※焦げつきに注意)

③ 卵を溶き、②の表面にまんべんなく絡める。

④ フライパンに油を熱し、中火で③を両面焼き目がつくように焼く。①で使う砂糖を少なめにし、仕上げに粉砂糖を振りかけてもいいです。

 

 

<山陰中央新報文化センター講師・日本体育協会公認スポーツ栄養士>

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