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ばんだい先生家計アドバイス<定年後は故郷に帰りたい。でも妻が…>

 ☆ばんだい先生 家計アドバイス☆ 

あなたのお宅の家計はいかがですか? 
ファイナンシャルプランナー(FP)の上級資格を持つばんだい先生が、家計改善や資産形成のポイントをアドバイスします。

 

  Q  :母親が山間部でひとり暮らしなので、定年後はこの実家を建て替えて同居することを考えています。収入は期待できないかもしれませんが必要なら働くつもりです。実家を建て替えても経済的にリタイア後の生活がやっていけるのか不安を感じています。また妻が私の実家を嫌っているのも悩みの種です。

Aさんの家族構成

Aさん(65歳・会社員、今年定年)、妻(63歳・専業主婦、パート経験あり)、子ども2人(社会人と大学生)。現在は松江市内の賃貸マンション暮らし。

  A  

まず65歳で定年退職し、以降は公的年金と貯蓄で暮らす場合の家計収支と貯蓄残高の推移を確認します。リタイア後の基本生活費は、現役時代と同様、年間350万円とします。この場合、もしも医療費や介護費などで支出がかさんだ場合には、86歳程度で貯蓄を使い果たす可能性があります。

次にAさんが65歳以降も働き続けることで家計はどう改善されるのか確認します。70歳まで継続雇用で働き、年間150万円の手取り収入を得るとともに、さらに65歳以降の基本生活費を現在の8割程度に抑えることができれば赤字は大きく改善しさらに旅行などを楽しむ余裕も生まれます。生活費の減額効果は大きく、夫婦が100歳まで存命でも貯蓄が残ることになります。一方、注意する点としては、母親との共同家計の管理や山間部では自家用車の維持負担があります。

社会保障制度は、退職する場合、1年目は健康保険の任意継続を選択しますが任意継続は中途脱退が可能になりました。2年目以降は国民健康保険に加入する方が負担は少ないでしょう。手続きの期間が限られるため、退職前に保険料を試算し比較して選ぶ必要があります。一方、65歳以降に年金を受給しながら厚生年金被保険者として働く場合、毎年10月に就労を継続した効果を年金額に反映する在職定時改定制度が導入されました。例えば月収20万円(額面)で働いた場合、毎年1万3千円程度ずつ厚生年金受給額が段階的に増えることになります。

 

 

さて、読者の皆さまも気になると思いますが、この相談には後日談があります。

私も現地に数回足を運んで周辺環境や水道・下水などのインフラ環境の調査を行った上で、建て替えの基本設計と概算見積もりを行いました。当然、この費用は前出の将来生活プランに反映していますので建築費は心配要りません。

同時にご夫婦へのカウンセリングを数回行いましたが、どうしても奥さまが住環境の変化に対応できないということで、ご主人の故郷へ帰ることについて難色を示されました。奥さまの同意が得られない場合、別居して生活費が二重に掛かる可能性があり、さらにご夫婦の関係も心配になります。

話し合いの結果、ご主人の実家に帰るプランはやめて、市内の中古マンションの購入・住み替えと決まりました。

違う対策もあるとは思いますが、Aさんにとっては確かな情報を基にご夫婦でじっくり話し合い共に納得できる答えが出せたことがこれからのお二人の人生にとって大事だったと思います。

実は、どの世代でも家づくりはお金の面よりも人間関係・メンタル面の課題が大きな割合を占めます。

 

 

【アドバイス】

(1). お金・建築については専門家に相談して確かな情報を集めます。

(2). 情報を整理することでまず選択肢を絞れます。

(3). カウンセリングに時間をかけると無理のない答えが出ます。

 

 

ばんだいこうじ

年間100件前後の家計・保険・老後設計・年金・資産運用の家計相談を実施。住宅に関しては、船井総研をはじめ全国各地で専門家に指導・講演を行う住宅業界のカリスマ。

松江にあるFP住宅相談所では家づくりが楽しくなるセミナーを開催し、累計300棟以上の家づくりを実際にサポート。

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質問内容と住所・氏名・電話番号を下記へお送りください。

〒690-8668 松江市殿町383 りびえーる担当「家計アドバイス」係
WEB(http://www.myhome-meister.jp/)でも受け付けしています。 

※希望者には面談にて詳細をお答えします。

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