SPECIAL TOPICS

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ローカルフードを食べてみよう<弓浜半島の郷土料理「いただき」を作ってみた>

〈いただき〉大きな三角形の油揚げの中にぎっしり!!

その地域で古くから食べられていて、地域のみなさんにはおなじみの食べ物「ローカルフード」。

今回は文化庁の100年フードにも選ばれている弓浜半島地域の郷土料理「いただき」を深掘り。「いただき」のPRなどに尽力する米子いただきがいな隊の会長・松原毅さんを訪ねました。

【「いただき」とは】

大きな三角形の油揚げ(薄揚げ)に、生の米や野菜を詰めてだし汁で炊くものです。いなりずしのように、味のついたご飯を味のついた揚げに詰めるものではないです。

 

【いつ頃から食べられていたものですか】

書面上では、明治時代中期から食べられていたそうです。

 

【名前の由来は】

名前の由来は諸説あり、昔、お米が貴重な時代、特別な行事の際に作られ近所に配られたことから、「いただく」という感謝の気持ちが名前になったとか、大きな三角の形が弓浜半島から見える大山の頂(いただき)に似ていることからとか、いわれています。

 ※「ののこめし」と言う地域もあります。

 

【どの地域で】

主に米子から境港の、弓浜半島地域で食べられています。一部、南部町のほうでも食べられていたようです。米子では少し濃いめの甘辛い味付け、境港では塩味の効いた味付けが好まれていました。

※鳥取県に近い島根県東部にも「いただき」があるようです。(りびえーる調べ)

 

【いくつか種類がありますか】

家庭によっては鶏肉を入れたり、山間部では山菜を入れたりした「いただき」もあります。昔は、境港の方では赤貝を入れた「いただき
も食べられていたそうです。

 

「米子いただきがいな隊」とは

2011年10月に、いただきが食べ始められて約100年、さらに100年続くようにとの思いから結成されました。米子を代表する名物として「いただき」の魅力を全国に広め、次世代にも伝えようと、親子料理教室での指導なども手掛けています。

現在、主に米子市在住のおよそ20人で活動しています。活動の様子はFacebookでも発信中。

作ってみた!!いただきレシピ

 

各家庭でおふくろの味として伝えられているものですが、米子いただきがいな隊のレシピは、昭和初期に営業していたいただき専門店の味を松原会長が教えてもらったというレシピ。家庭で炊飯器を使ってできるレシピ(※米子の味付け)を教えていただきました。

三角の薄揚げと、長方形の薄揚げでチャレンジしてみました。

 

            

 ◎材料  一升炊き炊飯器用(薄揚げ7枚分の分量)

・油揚げ(薄揚げ、三角の薄揚げがなければ長方形の薄揚げでOK)…7枚

・米 …3合(450グラム)

・干しシイタケ …4枚

・ゴボウ …80グラム

・だし汁 …1200ミリリットル(かつおだしとシイタケの戻し汁)

・いり …適量(7~15)

・だし昆布 …1枚

・つまようじ …7本

 

〈調味料〉

・濃い口しょうゆ …90~100ミリリットル

・みりん …100ミリリットル

・砂糖 …100グラム

・酒 …50ミリリットル

 

 

 ◎作り方 

① 干しシイタケを水で戻す(戻し汁はだし汁で使用する)。

② かつおだしとシイタケの戻し汁で1200ミリリットルのだしを作り、調味料を加え混ぜる。

シイタケとニンジンは適度な大きさに切り(千切りや粗みじん切りなど)、ゴボウは輪切り(大きいようなら半月切り)にする。

④ 洗った米と③の具材をボウルに入れて混ぜる。

油揚げの長い一辺を左右各1センチ程度残して切り(図1)、揚げを開いて袋状にする。(※長方形の油揚げの場合は、半分に切って、正方形を2枚作り、切り口から開いておく)

 

⑤で切ったところから④を入れて平らにならし、切り口をつまようじで閉じる。

⑦ 炊飯釜の底にだし昆布を敷く。

⑧ 昆布を敷いた炊飯釜の底いっぱいに⑥を並べる。この時、つまようじで閉じたところを下向きにして並べる。

⑨ ⑧に②といりこを入れ、上から手で押さえて空気を抜き、落としぶたをして(クッキングシートをかぶせて平皿をのせてもOK)、炊飯器のスイッチを入れる(白米の普通炊きでOK)。

⑩ 炊きあがったら5分程度蒸らして完成。

 

 

 アドバイス!

炊飯釜の底にいただきが1段に並ばない場合や炊飯器の容量が小さくて油揚げの枚数を減らす場合は、米やだし汁、調味料の分量を枚数分に減らせばOK(例えば、6枚で作る場合は6/7の量に)。

あらかじめ米を洗ってザルにあげておいてもいいが、そうしなくてもいい。

かつおだしは、顆粒だしを使ってもOK。

いりこは、あればよりおいしくできるが、なくても問題はない。

上の方が硬くなるのを防ぐのに、炊飯中に炊飯器のふたを開けて、箸などでいただきを2回くらい沈めるといい。

ご飯の軟らかめ・硬め、しょうゆの量、油揚げの形、具の切り方など、それぞれの家庭のお好みで、調整してみてください。

 

取材協力/米子いただきがいな隊(Facebook「米子いただきがいな隊」で検索)

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