SPECIAL TOPICS

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やってみよう! 水を使った実験【3選】

子どもと一緒に遊びを通して「科学」に触れてみませんか。

松江市内で子どもの好奇心をくすぐる実験をしている「子ども科学実験教室」を開く井上太陽さんに教えていただきました!

カラフル液体タワー

身の回りのいろいろな液体の比重の違いを利用して、カラフルなタワーを作ろう!

 

《用意するもの》
・縦長の容器(コップ)
・菜箸
・食紅(絵の具でもOK)
・メープルシロップ
・食器用洗剤
・水          
・油
★液体類は同じ量にすると分かりやすい

《実験手順》
一番比重の重いメープルシロップから容器に入れる
次に比重の重い洗剤に絵の具で色を付けて、容器にゆっくり注ぐ
  ★ポイント…菜箸に液体を伝わせるように慎重に注ごう!
②と同様に、水→油の順に注いだら完成!
\もっとおもしろい!/

物体を入れてみよう!

 → 完成したカラフルタワーに氷やミニトマト、スーパーボールなど家にある物体を入れて、どの液体の層で浮かぶかを試してみてもオモシロイ!

失敗は成功のもと!

 → 「比重の軽い順に入れるとどうなる!?」「家にあるほかの液体を入れたら!?」など、どんどん試してみて学びを深めよう!

冷たい水とお湯で2色タワー

同じ「水」でも、冷たい/熱いの温度の差で比重も異なるので、「混ざらない2色のタワー」を作ることができます。

 

《用意するもの》
 ・透明のプラスチックカップ
 ・食紅(絵の具でもOK)
 ・プラスチックの板(クリアファイルでもOK)→ プラカップよりもやや大きめに切っておく
 ・冷たい水 と 50℃程度のお湯 ← 温度差が大きいと成功しやすい!
《実験手順》
冷たい水とお湯に異なる色を付けて、それぞれプラスチックカップになみなみに入れる
お湯のカップにプラスチックの板でふたをして、逆さまにして冷たい水のカップの上にゆっくりとのせる
プラスチックの板をそっと引き抜くと…2色タワーの完成!

お湯は冷水に比べて比重が軽いので混ざらない!

エアコンを稼働した時、冷たい空気は下へ、温かい空気は上へと向かうのも同じ原理。

不思議なおトイレコップ

U字のストローが刺さったカップ。

水を入れても最初は流れないのに、たくさんたまると一気に流れ出す不思議な原理から、身近な「トイレ」の仕組みを学べる!

たくさん水を注ごうとすると流れてしまうことから、別名「欲張りコップ」とも呼ばれる。

《用意するもの》
 ・透明のプラスチックカップ ・飲み口が曲がるストロー
 ・セロハンテープ      ・水(色を付けても楽しい)

《実験手順》

プラスチックカップの底に、ストローが入る大きさの穴を開ける
ストローのU字の部分を折り曲げてセロハンテープで留め、ストローの長い方をカップの中から外へ通す。短い部分はカップから少し浮かせておく
カップにゆっくり水を入れていく

▽▽▽

最初はストローから水は出ないのに、ストローのU字部分がすっぽり水に浸かると、急に水が流れ始める!あっという間に全部排水してしまいます。

【この実験の仕組み】

ストローよりも水面が高くなると、大気圧で水がストローのU字部分を越えて、長い方のストローの口から水が流れ出る。一度水が出始めると、水が流れ落ちる力の方が強いので水を吸い上げ続ける。

この原理を「サイフォン」といい、トイレの水が流れる仕組みにもなっている!

<番外編>水中シャボン玉

シャボン液に空気を含む「いつものシャボン玉」の逆で、シャボン液を空気の薄い膜で包む「水中シャボン玉」を作ろう!

気づけば大人が夢中になってしまう…!?

《用意するもの》
 ・透明のカップ
 ・ストロー(10センチ程度にカットする)
 ・食器用洗剤(数滴)
 ・水 → 食紅や絵の具で好きな色を付けるときれい♪

《実験手順》
カップ1杯の水の中に、5滴程度の食器用洗剤を入れて優しく混ぜる
ストローの先をシャボン液の中に入れて上を指でふさぐ
②のまま水面から数センチ上げて、ストローをふさいでいた指を離すとシャボン玉ができる

★まずは指でふさいでストローの中にシャボン液をためることに慣れよう!
★ストローを少し寝かせて水の勢いを調整しよう

【この実験の仕組み】

水のまとまろうとする力(表面張力)を洗剤で弱めることで、ストローから落とし入れた時にできるシャボン液を包む空気の膜が割れにくくなる。薄い膜は光に当たると虹色に見える!


 太陽先生からメッセージ 

部屋を汚したり濡らしたり、大人にとっては一見「イタズラ」に思えることでも、子どもにとっては「実験」です。「楽しそう」「やってみたい」「どうなるんだろう」という気持ちから探究心が生まれていきます。遊び=学びです! 大人の方も身構えずに、ぜひ子どもたちと一緒に失敗しながら楽しんでください。

 

プロフィール

高校教員として勤めた後、SUN in SCIENCE(松江市西川津町)を創業。5歳(年中)~12歳を対象にした子ども科学実験教室を開く。テストで点をとるための学びではなく、正解のない時代を生き抜く「本当の生きる力」を身につけてほしいと、実験教室だけにとどまらず、地域での探究活動も行う。

  SUN in SCIENCE  

年中年長、小学1・2年生、小学3・4年生、小学5・6年生の各コースに分かれて、さまざまな科学実験に挑戦する。

  チャレンジラボ  

2024年4月に開校した、子どもたちの「やってみたい」を形にする少人数制の探究型スクール。小~中学生が通う。

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