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注目の食材 オートミールを食卓へ
注目の食材 オートミールを食卓へ
コツさえつかめばアレンジ無限♪
オートミールは、食物繊維やミネラルを豊富に含み、ダイエット効果も期待される注目の食品。けれども、その一方、「レシピが限られている」「食べ飽きる」というイメージもあるようです。
オートミールの種類や栄養効果のほか、簡単に作れるレシピを、あそびばキッチンの講師・佐々木久美さんがご紹介!
調理がラクで、コツさえつかめばアレンジが無限に広がるオートミール、ぜひ気軽にチャレンジしてみてください。
オートミールとは
オートミールの原料「オーツ麦」は、小麦やトウモロコシなどと同じ穀類の仲間です。海外では紀元前から栽培され、日本に入ってきたのは明治時代。大河ドラマの主人公、渋沢栄一さんの大好物でもあったとか。
現代では、朝食用のシリアルやビスケット・クッキー材料のほか、お米の代用品としてさまざまな料理に活用されています。
オートミールの種類
オートミールは、製品加工時の加熱や粉砕の違いで、いくつかの種類に分けられます。そのうち、一般的に出回っているのは、「ロールドオーツ」と「クイックオーツ」の2種類。
ロールドオーツは、麦を蒸してローラーで薄く延ばした平べったい形状、クイックオーツは、ロールドオーツを、さらに調理しやすいようにフレーク状にしたものになります。
この2種類以外にも、パン・スイーツと相性の良いスティールカットオーツ、そのままでも食べることができる、手軽なインスタントオーツなどがあります。
ロールドオーツとクイックオーツの特徴
購入する際の注意点
オートミールには、「クイック」「ロールド」などの種類別の表示がされていない商品もあります。大きな店舗ではいろいろな製品が陳列されているので、購入の際、迷うことも。
種類の記載がない場合は、パッケージの画像や説明書きなどをよく確認して購入しましょう。
オートミールの栄養
食物繊維には水に溶けると粘度を増す「水溶性」繊維と、水を吸着して膨張する「不溶性」の繊維があります。そのうち、水溶性の繊維は、コンニャクやキノコ類、熟した果物などに多く含まれていますが、不溶性に比べて「食事から摂取しにくい」といわれています。
オートミールは、トータルの繊維量が多いだけでなく、水溶性食物繊維もバランスよく含んでいることが大きな特徴です。
アスリートにも食べてほしいオートミール
また、オートミールにはビタミンB₁も多く含まれています。
ビタミンB₁は、食事からとった糖質をエネルギーに変換させる働きがあり、活動量の多いアスリートにとって、非常に大切な栄養素です。オートミールは、糖質・ビタミンB₁を多く含んでいる上に、鉄やマグネシウムなどのミネラルも豊富なので、運動量の多い人にもおススメの食べ物なのです。
オートミールを使って作ってみましょう♪
オートミールのキャベツシュウマイ
~ヴィーガンもびっくり!? お肉なしでも美味♡
<材料>(シュウマイ 10個分)
木綿豆腐…120g
オートミール(細かいものがおすすめ)…60g
玉ネギ(みじん切り)…60g
シイタケ(みじん切り)…1枚
★ごま油…小さじ1
★鶏がらスープの素…小さじ1/2
★オイスターソース…小さじ1
★しょうゆ…小さじ1
★すりおろしショウガ…小さじ1
キャベツ…1/8個分(適量)
<作り方>
❶キャベツは千切りにしておく。
❷ボウルに木綿豆腐とオートミールを入れ手でよく混ぜる。
❸②に玉ネギとシイタケ、★の調味料を加え、よく混ぜ合わせる。
❹③のタネを10等分し、スプーンでだんご状にまとめる。
❺バットに①の千切りキャベツを広げ、④を置いて包み込むように丸める。
❻⑤を耐熱皿に並べ、余ったキャベツを全て上にかける。ふんわりラップをして600Wのレンジで6分加熱し、そのまま5分置いておく。
(ポイント)
○軟らかいタネですので、丸める際は、なるべく高さがでるように形を整えてください。仕上がりが格好良くなります。
○お好みで、からしや酢じょうゆなどでお召し上がりください。
オートミールのオニオングラタンスープ
<材料>(1人分)
オートミール…10~20g(大さじ1~2)
玉ネギ(薄切り)…1/6個
炒め油…小さじ1
水…200cc
固形コンソメ…1/3個
粉チーズ(ピザ用チーズなどでも可)…適宜
こしょう…少々
<作り方>
❶小鍋に薄切りにした玉ネギと油を入れ、弱火でしんなりするまで炒める。
❷①に水とコンソメを入れて沸騰させ、オートミールを加えて30秒ほど煮て火を止め、こしょう少々を加える。
❸耐熱容器に移し入れ、粉チーズをふりかけ、オーブントースターで2~3分、焦げ目がつくまで焼く。お好みでパセリをふって熱々を召し上がれ。
(ポイント)
〇玉ネギを弱火でじっくり炒めることでおいしく仕上がります。
〇オートミールは、時間がたつと水分を含んでおかゆ状になります。お好みで量を加減してください。
オートミールとアボカドのおろしあえ
~もっちり!新感覚のお総菜
<材料>(2~4人分)
オートミール…20g
大根おろし(水気をさっときったもの)…大さじ山盛り4杯
アボカド… 1個
梅干し(種をとり、身をたたく)…2個
ツナ缶…小1/2缶
ごま油… 小さじ1
レモン汁…適宜
<作り方>
❶耐熱ボウルにオートミールと水大さじ4を入れ、ふんわりとラップをし、電子レンジで加熱(500Wで1分30秒程度)する。ほぐして粗熱をとる。
❷大根おろし、たたいた梅干し、①を混ぜ合わせる。
❸アボカドは半分に切り、種を除いてからスプーンでひと口大にすくい取り、レモン汁をさっとかけて色止めしておく。
❹ボウルに②のおろし衣と、油をきったツナ缶を入れて混ぜ、③とごま油を加えてさっと合わせる。
❺器に盛って、お好みで梅干しやカイワレ大根、刻みのり(いずれも分量外)などをあしらってもおいしい。
(ポイント)
○梅干しは、含まれる塩分により調節し、塩気が足りない場合は塩を少々加えてください。
アップルクランブル
<材料>(4人分)
★フィリング材料
リンゴ…1個
砂糖…大さじ3
レモン汁…小さじ1
シナモンパウダー…小さじ1/4
☆クランブル材料
オートミール…50g
砂糖…30g
バター…40g
アーモンドプードル…30g
<フィリングの作り方>
❶リンゴは芯を除き、皮付きのまま8等分のくし切りにし、さらに半分に切る。
❷耐熱ボウルに①と砂糖を入れて混ぜ、ラップをして電子レンジで加熱する(600Wで3分)。
❸②をいったん取り出し、よく混ぜてから、再度ラップをしてさらに3分加熱する。
❹レモン汁とシナモンパウダーを入れて混ぜ合わせ、粗熱をとる。
<クランブルの作り方>
ボウルにクランブルの材料を入れ、手でよく混ぜ合わせる。
◆仕上げ
オーブンを180℃で予熱しておく。
耐熱容器にフィリングを並べ、その上にクランブルを全体に広げ、180℃に予熱しておいたオーブンで15分ほど、焼き色がつくまで焼く。
(ポイント)
○水切りヨーグルトやアイスクリームなどをお好みで添えると、よりおいしく召し上がれます。
○オーブントースターでも作れます。その場合は、焼き色を見ながら時間調節してください。フィリングが焦げつきそうなら、上からアルミホイルをかけて加熱しましょう。
<水切りヨーグルトの作り方>
❶ボウルにざる、キッチンペーパーをのせる。
➋ヨーグルトを入れ、ふんわりとラップをし、冷蔵庫に入れる。
➌そのまま冷蔵庫で一晩おくと、クリームチーズのような食感になる。水切りヨーグルトにはちみつを入れると、よりまろやかな味に。
◎講師
管理栄養士
佐々木久美