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ばんだい先生家計アドバイス<美容院自営40代夫婦、生活が苦しいのはナゼ?>
ばんだい先生家計アドバイス~ここがポイント
☆ばんだい先生 家計アドバイス☆
あなたのお宅の家計はいかがですか?ファイナンシャルプランナー(FP)の上級資格を持つばんだい先生が、家計改善や資産形成のポイントをアドバイスします。
美容院自営40代夫婦、生活が苦しいのはナゼ?
Q:美容院の経営は順調に感じていますが、家計に余裕はなく預金を取り崩しています。家計簿はつけていないので生活費も把握していません。返済中の住宅ローンは金利が高く、借り換えを希望したら仮審査が通りませんでした。どこを見直せばいいのかアドバイスをください。
◎Aさんの状況 / 岡山県在住
Aさん(42歳・美容師)、妻(39歳・美容師)。
自営で美容院を経営。子どもは中学生以下3人。
数年前にマンションを購入し住宅ローン返済中。
A:本人は無自覚ですが、ヒアリングの結果、信用力に問題があり、また教育費や老後資金の準備もできていない状態。さらに家計改善に関連して売り上げアップも必要なことが分かります。信用力と家計状況の2つの改善で数年後の借り換えを目指します。
個人事業主はサラリーマンと比べてさまざまな違いがあり、退職金でローンを完済する計画は成立せず、収入が不安定なため、返済期間を長めに毎月返済額は余裕をもてる額とし、事業が好調なときに繰り上げ返済をするなど、特有の注意点があります。
銀行仮審査を断られた理由は、事業収入が不安定な他、Aさんの社会保険料未納、クレジット支払い遅滞など信用力の問題が想定されます。Aさんは、将来の基礎年金の額が少ないことから、年金保険料は払わなくていいという考えがあるのに加え、家計に余裕がなくて納付を後回しにする傾向があります。カードは、口座への入金が面倒でつい延滞してしまうとのこと。遺族年金も含めた年金制度の説明と保険料は納めるべきであること、引き落とし口座をまとめてカード支払いの延滞を防ぐことを助言しました。
家計は年間収支がマイナス、教育費も老後資金も準備していない現状では問題だらけ。将来家計簿では、近い将来、貯蓄残高は早々とマイナスに転じ、妻が65歳まで美容院を経営しても75歳ごろにはマイナス1千万円近くになります。経営は順調との思い込みが強いのですが、現状の説明から収入を増やす必要性を感じた様子です。
年間の生命保険料は60万円以上に及び、家計を圧迫。リスクの高い外貨建て保険などを中心に一部を解約し、節約した保険料を教育費準備に回します。その結果、年間約32万円、妻の終身保険の支払いが終わるとさらに年間13万円の保険料が軽減できます。節約した保険料を第1子のために、第1子が19歳になったら第2子に、というように順番に引き当て積み立てします。加えて家計費に消えていた児童手当も各人に積み立てして残します。生活費を見直した上で確定拠出年金や小規模企業共済に加入します。
最後に、家計改善に最低限必要な営業利益は逆算から年間512万円と試算、そこから客単価を設定すれば客数をいくらにすれば目標売り上げが達成できるか分かります。これを基に営業方針、広告戦略を決めます。
【アドバイス】
①収入が不安定な方の借り換えは安心重視で計画。
②教育費など見えていない課題に注意。
③滞納、延滞に注意して信用力を回復。
ばんだいこうじ
年間100件前後の家計・保険・老後設計・年金・資産運用の家計相談を実施。住宅に関しては、船井総研をはじめ全国各地で専門家に指導・講演を行う住宅業界のカリスマ。松江にあるFP住宅相談所では家づくりが楽しくなるセミナーを開催し、年間30棟以上の家づくりを実際にサポート。
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