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ばんだい先生家計アドバイス<支出過多の自覚はあるが、夫婦では話し合いがつかない!>
ばんだい先生家計アドバイス~ここがポイント
☆ばんだい先生 家計アドバイス☆
あなたのお宅の家計はいかがですか? ファイナンシャルプランナー(FP)の上級資格を持つばんだい先生が、家計改善や資産形成のポイントをアドバイスします。
支出過多の自覚はあるが、夫婦では話し合いがつかない!
Q:共に57歳の共働き夫婦です。
収入はある程度あるのに毎月の家計収支はギリギリです。
夫が65歳、私が60歳での退職を希望し、年金や退職金は見込めるものの、車の買い換えやこれからの長男の大学進学、年金収入のみという状態は不安です。
夫婦で話し合っても、つい感情的になってしまいます。
家族構成
Aさん( 57 )会社員・夫( 57)会社員・長男( 20 )大学生、43歳で組んだ住宅ローンの完済予定は75歳
A:3人家族としては十分な収入にもかかわらず家計は逼迫(ひっぱく)しています。
食費は11万円、快適な室温を保つために電気代は月5万円、保有する車3台の関連費が月11万円。
さらに新年度から長男への仕送りが始まります。
老後準備をすべき年齢にもかかわらず、逆に貯蓄を減らしているケースです。
将来家計簿を作ると今ある預金は夫婦67歳で底をつき「このままでは老後が不安」の言葉通りになります。
一方、私も同年代ですが、シニア世代には若い世代とは違う視点のアドバイスが必要です。
支出過多は自覚しており、それを指摘しても本質的な問題点は改善しません。
全体の費目を一様に減額してもストレスがたまるだけでかえって浪費へと走ります。
シニア世代に必要なものは①健康 ②生きがい ③家族のサポート ④これらを支えるだけのマネープランの順といわれます。
つまりマネーより生きがいが大事です。
②には周りの理解も必要です。
シニアでは、娯楽費の割合が増える特徴もあり、具体的には趣味・教養娯楽費・お小遣いです。
周りから見ると浪費しているように見える場合が多々ありますが、その支出はあえて削らないのがシニア世代の対策のポイントです。
どこにお金をかければ満足度が高まるのか、重要と思うところに先に予算を配分することでその他を削るモチベーションも生まれます。
趣味・価値観に照らして必要なところでお金を使い、そうでないものをカットするという考え方です。
結果、Aさん夫婦に対しては旅行・学び・遊びなどの娯楽費は増額、かねて希望だった犬を飼うことも予算を決めて実行します。
一方、車は2台を処分、長男への仕送りも家族で話し合った結果、自己成長を重視しアルバイトや奨学金を見込んで減額。
その他、食費・光熱費・雑費は減額します。
働き方は、夫は仕事をセーブしながら70歳まで働くことに方針変更。
改善後には年間収支はプラスに改善し69歳まで貯蓄を増やすことができ、85歳時点で約1500万円の金融資産をキープできます。
限りある予算の中で「生涯の趣味」にうまくお金を使っていけたらと思います。
43歳で組んだ住宅ローンは教科書的には早期完済を目指したいところですが、実生活では貯金残高をある程度キープする必要があり、繰り上げ返済の優先順位は低いと判断します。
【アドバイス】
1.わくわくした気持ちで「本当に使いたいこと」にお金を使う。
2.優先順位が明確になると支出削減も自然とできます。
ばんだいこうじ
年間100件前後の家計・保険・老後設計・年金・資産運用の家計相談を実施。住宅に関しては、船井総研をはじめ全国各地で専門家に指導・講演を行う住宅業界のカリスマ。松江にあるFP住宅相談所では家づくりが楽しくなるセミナーを開催し、年間30棟以上の家づくりを実際にサポート。
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