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りび記者がゆく♪たびえーる<米子の町家を訪ねて>前編
城下町 商都・・・米子の町家を訪ねて
好奇心なら負けない「りびえーる」記者が興味を持った場所、人、味などを訪ねる「りび記者がゆく たびえーる」を始めます。
初回は、町の歴史や建物がダイスキ「春」が、2022年4月に発刊された「米子の町家まちなみ八十八」を手に、数多く残る町家のほんの一部を訪ねてきました。米子観光まちづくり公社理事長の川越博行さんに米子の歴史や町家の特徴などを伺い、スタートです。
城下町・米子
城下町であり、古くから山陰の商都といわれる米子。米子城を囲むように、加茂川を利用した外堀の内側に武家地、外側に町人町(商家町)という配置になっています。東西と南北に街道があって陸路で岡山・鳥取・松江とつながり、北前船による交易も盛んで、加茂川や外堀を利用して商家の裏の土蔵に荷物が届いたそうです。
今も、加茂川沿いにはいくつもの蔵を見ることができ、陸路、海路を利用して、ひっきりなしに人が行き交っていたころの面影が、あちらこちらに残っています。
米子の町家
米子には、今も約700もの町家(商家)が残っています。
米子の町家の特徴とはどんなところ?
かなりの長さを誇る「奥行き」、神棚や小屋組みが特徴の「吹き抜け」、各家が自前でつくった「茶室」、今も残る「蔵」をリノベーションし店舗活用しているところが「春」の注目ポイントです。
<蔵>
❷レストラン皇(すめらぎ)
リノベーションした蔵をレストランとして活用した先駆者として全国各地から注目を集め、あの「料理の鉄人」たちも来店。
フレンチレストランだが箸で食べるスタイルで、蔵の雰囲気とも合うのではと感じ、ここでの営業を決めたそう。築約130年とされる蔵の重厚な扉を開けると、梁はあるものの天井は外され圧迫感は感じません。
特別な料理の味が蔵の風情と共に、体に心にしみ込みそうですね。
<茶室>
❸笑い庵
明治の初めから呉服商を営んでいた「住田屋(西住田)」の建物。
呉服の商いで京都へ出かけ、茶の湯(裏千家)を習って戻った住田又友斎(ゆうゆうさい)の円窓が印象的な茶室。ここで…と思うと、お茶をたてる又友斎の姿が目に浮かぶようです。
※注意:非公開の場所もあります。営業中でも、店舗やお客さんの迷惑にならないようマナーを守ってまち歩きを楽しみましょう。
※参考資料:「米子の町家まちなみ八十八」(1,100円、米子観光まちづくり公社発行、今井書店・米子まちなか観光案内所で取り扱い)
※取材協力:米子観光まちづくり公社(こちらから)