読みもの

読みもの

WEBでも教えて! 青山せんせい 仲が良くても「仲間外れ」…これって男女差ある? 編

りびえーる本紙でも大きな反響をいただいている子育て応援企画「教えて!青山せんせい」のWEB版。

就学前から10代後半までの子どもたちを持つ親&祖父母へ向けて、毎回さまざまなテーマをお届け。どの世代へ向けたお話も、どこかで必ずあなたのお子さん・お孫さんにつながるのが不思議です。

子どもも親も祖父母も幸せになる…子育てを楽しんじゃうヒントを、この連載で見つけてください!

仲が良くても「仲間外れ」…これって男女差ある? 編

仲のいい女の子のグループなのに、ちょっとしたことで仲間外れのようになったり…

くっついたり離れたりと目まぐるしく関係性が変わる子どもたち。

女の子は特にこうした傾向がみられるように思いますが、そもそも男女で違いはあるのでしょうか?

今回は、友達付き合いでよくあるトラブルと性差、育ちの順番を知る重要性について考えます。

 

それでは今回も…教えて!青山せんせい!

 

女の子グループで起こりがち…「疎外感」をどう見守る?

相談の内容にも「男の子」「女の子」という特徴はあります。

もちろん性差が全て当てはまるわけではないのですが、傾向としてはあります。

でも、大人が感じる性差というのは出てくる“現象”であって、子どもの成長発達の部分においては、根本は同じだな〜と思うのです。

 

たとえば

「女子は流行に敏感。仲間意識が強く、話題によって“のけもの”が生じがち」

具体的なケースでいうと、小学生の女の子同士、ケータイを持っている・持っていないで、話題に入れず疎外感を感じる子が出る…といったようなことです。

これは女の子のお母さんならば、誰もが体験したことがあるのではないでしょうか。

 

女の子は観察眼に優れている(もちろん鈍い子もいます)からこそ流行に敏感だし、逆に流行や自分の良いと思っていることに対する共感、逆に協調がないことも敏感に感じる

優位に立ちたいからこそ(私は「お姫様意識」と名づけています)、自分の立場を揺るがしかねない相手を攻撃し、そんなことを繰り返す。

それは、子どもたちが「自分は特別な存在だ」という他者との“違い”を求めていて、「優位だと思える」“違い”に満足感を感じる時期ということなんです。

それが思春期

 

一方で、

「私が“そう思う”ことって、みんなもそう思ってるよね!」

「でも、私の“そう思ってる”は私だけ」

という謎の矛盾も抱えます。

 

「〇〇が好きなのはみんなもそうだよね!」と「でもきっと苦しいのは私だけよ!」という矛盾した感覚です。

これもまた、思春期。

 

このような心理が複雑な人間関係を作ってしまい、感情も思考もめちゃくちゃなのにもかかわらず、より一層生きにくさを助長させてしまう。

それが思春期です。

 

悩みの解消・発散に性差はある?…親は「育ち」を正しく知ろう

そして…これってもちろん男子にも起こっているんですが、男子は比較的、感情や言語として外に出さずに、一人で解決したりします

もちろん、矛盾や混乱を抱える子もいます。

それが、からかいや、ちょっかいなどで現れることもある。

 

男子も女子も、集団心理によって過激な方向にも進みやすいのも思春期にはよくあることです。

ダメだとわかっているけど抑止できないこともあります。

 

ということで、性差はもちろんあるのですが、そのほとんどは「自分を知る」ために、自分以外の人と合う・合わないを見つけようとしているところがポイント。

その手掛かりを、持ち物や趣味嗜好、行動などなどに見出しているというだけで、つまり…自分を探しているのです。

「〇〇」が嫌いな自分

「〇〇」が好きな自分

こんな時に何も言えなくなる自分や

正義感が強くなる自分

 

やりたくないことはやりたくない自分

でも言えない自分

流されやすい自分

 

仲間に入りたいけど入れない自分

仲間に入るために自分の気持ちを押し殺す自分

で、後悔する自分

 

本当に面白いですよね。

誰かがいてくれないと、“自分”は見つけられないんですよね。

で、その誰かが自分に似た人だけだと気が付かない。

自分の反対側の人とも出会うことで、自分がわかるんですよね。

面白い~!

 

ということで、お子さんのお友達グループで最初の例のような「ちょっとした仲間外れ」があったとき、どうしてあげたらいいと思いますか?

「どうしてわが子を仲間外れにするの?!仲良くして!」と大人が出ることではないですよね。

 

もしそう思ったのであればそうしてください。

でも、子どものそばにずっとくっついて生きてはいけないですよ。

できたとしても、それをあまりいいとは私は思いません。

子どもたちは いろんな経験をしながら育っています。

親は、心と体の育ちの順番について正しい知識を知って、見守りましょう

 

「しあわせなおかあさん塾」青山節美さん(松江市)

 親学ファシリテーターとして4,000人以上のお母さんたちと接する中で、「親が変われば子どもの未来は変わる」を理念に2018年同塾を開講、講座動員数は現在延べ1万人以上。

 登録者数4.21万人(2024年12月末現在)を数えるYouTubeチャンネル未来へつながるしあわせな子育て塾でも迷える親たちへ具体的なヒントとエールを送り続けている。

一覧へ戻る