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ばんだい先生家計アドバイス case.79<夫婦ともに浪費癖、夫婦では話し合いがつかない!>

☆ばんだい先生 家計アドバイス☆
あなたのお宅の家計はいかがですか?
ファイナンシャルプランナー(FP)の上級資格を持つばんだい先生が、家計改善や資産形成のポイントをアドバイスします。
Q :共に50代の共働き夫婦です。収入はある程度あるのに毎月赤字です。退職は夫65歳、私は早めを希望しています。これから子どもの大学進学や車の買い替えなど不安です。夫婦で話し合っても、いつもけんかです。
Aさんの状況 / 出雲市在住
Aさん(56)会社員・夫(58)会社員・長男(18)高校生、42歳で組んだ住宅ローンの完済予定は75歳。
A :
十分な収入にもかかわらず家計は逼迫(ひっぱく)しています。食費は13万円、電気代は月5万円、保有する車数台の維持費が月12万円、新年度からは長男への仕送りも始まります。老後準備をすべき年齢にもかかわらず、逆に貯蓄を減らしている現状です。今ある預金は夫69歳で底をつき「このままでは老後が不安」の予想通りになります。
私のところに相談に来るお客さまは、約9割はどちらか一方が、1割は両方で家計管理をしています。共働きでもAさんのように財布が二つで管理しないというのではお金は貯(た)まりません。これが災いして家計状況を知らずにお金はあると思い込み、高額な買い物や無駄遣いをしている現状です。このようなことを防ぐためにも、お金に関することは二人で確認し合うことはとても大切です。
理想は夫婦の収入をオープンにして一つの財布で家計管理ですが、財布を一つにすることに最初は心理的抵抗があるはず。その場合、夫婦別財布でも、収入と支出、資産と負債の確認は一緒にしておくことが大切です。抵抗がなくなれば、自動引き落としにできるものはできる限り一方の口座からに変更し、他方の給料は手を付けず貯蓄に回すのが理想です。もしできないようであれば、取りあえず収入が入ったらすぐに一定額を貯蓄口座に移す「先取貯蓄」を行います。将来家計簿で現状と未来の家計状況を数字で確認すれば客観的に受け止めることもできます。この際、FPなど専門家である他人にアドバイスを求める方が、夫婦だけで話し合うより冷静に判断できます。
家計の見直しは、全体を一様に減額してもストレスがたまるだけでかえって浪費に走ります。シニアでは娯楽費の割合が増える特徴があり、具体的には趣味・教養娯楽費・お小遣いです。周りから見ると浪費しているように見えますが、その支出はあえて削らないのがシニア世代の対策のポイント。限りある予算の中で「生涯の趣味」にうまくお金を使っていけたらと思います。
Aさん夫婦に対しても娯楽費は増額、希望だったペットを飼うことも予算を決めて実行します。一方、車は1台に整理、長男へもアルバイトや奨学金を見込んで減額。その他、食費・光熱費・雑費は減額します。働き方は、夫はセーブしながら少なくとも70歳まで働くことに方針変更。改善後には年間収支はプラスに改善し70歳まで貯蓄を増やすことができ、85歳時点で約1,500万円の金融資産をキープできます。
42歳で組んだ住宅ローンは、貯金残高をキープする必要があり、世間一般にいわれている繰り上げ返済の優先順位は低いと判断します。お金があるからといって幸せとは限りませんが、経済的な理由で、健康や生きがいが損なわれるとしたらとても不幸なことです。
【アドバイス】
(1). ワクワクした気持ちを大事に「本当に使いたい事」にお金を使ってください。
(2). 優先順位が明確になると支出削減も自然とできます。
(3). 財布はひとつが大原則!
ばんだいこうじ
年間100件前後の家計・保険・老後設計・年金・資産運用の家計相談を実施。住宅に関しては、船井総研をはじめ全国各地で専門家に指導・講演を行う住宅業界のカリスマ。松江にあるFP住宅相談所では松江にあるFP住宅相談所では家づくりが楽しくなるセミナーを開催し、累計300棟以上の家づくりを実際にサポート。
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