読みもの

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はちみつラボ(^^♪「自然の恵み」 ハチミツ

 初夏の花が咲き、ミツバチたちもせっせと蜜を運ぶ季節になりました。

 以前、働きバチは生まれてから寿命が尽きるまで、やるべきことが決まっていて、寿命が尽きる約2週間前から危険度の高い巣の外で蜜を集める仕事をするということ、花の蜜を採りに何度も巣から花へと往復し、1日に約5kmも飛びまわるというお話をしました。

 働きバチが花の蜜を採りに行くことができる約2週間の中で、どれだけの日数、蜜を採りに行くことができるのかは、天候によって大きく左右されます。まずは雨。ミツバチたちは雨が降ると外へ出かけることをしません。また、強風の日も小さな体では風に流されてしまうので、蜜を採りに行くことができません。

 ミツバチたちがどれだけの量のハチミツを蓄えることができるかは、働きバチの数が大きくかかわっていますが、それだけではなく、花がどれだけ咲いているのかも関係しています。毎年、花の木は同じ数だけ花を咲かすことはなく、花の咲く数が多い年、少ない年があります。働き蜂は多く咲いた花の分だけ多くの蜜を採ることができるのです。ただ、花の咲く数が多い年であっても、花の蜜が雨で流れてしまったり、風で蜜が乾いてしまったりすることで、働きバチが花の蜜を採れない、ということもあるのです。

 ハチミツが毎年同じ量だけ採れないのも、こういった自然が関係しているから。だからこそ、ハチミツは「自然の恵み」なのです。

◎講師

いち花(か)

(はちみつマイスター・山陰中央新報文化センター講師)

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