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<PR>「元気」のための基礎知識 <他人事じゃない?! 肝臓の病気編>

りびえーる健康取材班と学ぶ! 「元気」のための基礎知識

 そろそろ健康に本気で気を付けたい、本年4度目の年女・取材班「河」。人生後半も元気でいるために、病気と健康の基礎知識を学びます。

企画/島根県・島根大学医学部
 

【今回の先生】

島根大学医学部附属病院
肝臓内科 診療科長/
飛田 博史 先生

肝臓の働きと慢性肝炎

“沈黙の臓器”肝臓、実はものすごく高度な能力を持つ器官なんですね。

 

 勉強してきてくれましたね! 小腸で吸収された栄養は、門脈という太い血管を通って肝臓に入り、複雑な化学変化により代謝され、体内に送り出されます

栄養の一部は肝臓に貯えられ、睡眠中のエネルギーになりますし、アルコールやアンモニアなどを分解・無毒化する働きも知られています。まさに「肝心かなめ」の臓器です。

 一方で「沈黙の」と称されるとおり、病気になっても症状がわかりにくいのがネック。

慢性肝炎から肝硬変に進行すると栄養代謝や解毒がうまくできず、体がだるく疲れやすくなるんですが、「仕事のせいかも」と日常の疲労感に紛れ、発見が遅れることも。

下で示す黄だんなどの症状が出るころには病気が進行していることが多いんです。

慢性肝炎の種類と対策

慢性肝炎のこと、少し詳しく知りたいです。

肝臓の炎症が6カ月以上続くのが慢性肝炎。原因別にアルコール性・非アルコール性脂肪肝炎、B型・C型のウイルス性肝炎などがあります。

 

【アルコール性・非アルコール性脂肪肝炎】

 アルコール性肝炎は主に過度の飲酒で引き起こされるもの。

非アルコール性脂肪肝炎はそれ以外の理由…主に食事と運動のバランスが崩れ、いわゆる脂肪肝になることが原因。

コロナ禍の外出控えで、これらの肝炎患者は増えるのではといわれているんですが、飲酒・食事の見直しと運動など、生活習慣の改善で防ぐことが可能です。

飛田先生「運動量が減って、家飲みの機会は増えた統計がありますから要注意ですよ」

河「フォアグラ状態の肝臓、危険なんですね。私も2カ月の在宅勤務で体重増え…ゴフンゴフン

 

【ウイルス性肝炎】

 B型・C型のウイルス性肝炎は血液を介し、ウイルスに感染して起こるもの。

B型肝炎母子感染防止事業と新生児へのワクチン接種によって新たなB型肝炎ウイルス感染者は減り、C型肝炎ウイルスに感染しても内服薬で治癒しますが、ウイルスに感染していることを知らずに生活している人が100万人前後いるといわれています。

潜在患者の掘り起こしが課題で、委託医療機関や各保健所で肝炎ウイルス検査を無料で受けることができますが、受検者数は少ない現状があります。

 特にB型肝炎は1948~1988年の間に予防注射などの集団接種を受けたことがある人、と可能性のある対象が多い。ウイルスに感染していた場合、すぐに積極治療を必要とする率は高くないのですが、経過観察で済む人も将来のリスクがゼロとはいえません。


 啓発がさかんな割に、他人ごと感でスルーされているのが残念。まだ一度も受けたことがない方は、ぜひ検査をおすすめします。
 

河「待って…私がっつり対象に入ってます…今気づきました!」←まさに他人事だった1974年生まれ

飛田先生「ぜひこのお話をきっかけに検査を受けてください!」 よくぞ取材に来てくれた!


 

 

今回のまとメモ♪

飛田先生「今現在“働き盛り”の世代にリスクがあるので、安心のためにもぜひ一度肝炎ウイルス検査を!」

河「先生から直接お話を聞くまで、自分に可能性があるなんて考えてもみなかった…検査、検討します!」

 

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