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ばんだい先生家計アドバイス<時短勤務のシングルマザー>

ばんだい先生家計アドバイス~ここがポイント

☆ばんだい先生 家計アドバイス☆

 あなたのお宅の家計はいかがですか?ファイナンシャルプランナー(FP)の上級資格を持つばんだい先生が、家計改善や資産形成のポイントをアドバイスします。

時短勤務のシングルマザー

Q:看護師として時短勤務中です。養育費はわずかですが受け取っています。両親は健在ですが、金銭的な支援を求めることは考えていません。別の病院からフルタイム勤務の誘いがあり、手取りは増えますが産休明けから間がないのですぐには難しいです。子どもは高校までは進学させたいのですが、今のままでは難しいと思っています。安心して暮らせる日が来るのでしょうか?
Aさんの状況 / 松江市在住

Aさん(28歳・女性)、シングルマザー、2人目を妊娠中に離婚。現在はアパート住まい、長男(5歳)、長女(1歳)と3人暮らし。看護師として復職し時短勤務中。

A:現在、年20万円程度の赤字が生じており、貯蓄も75万円しかないため、かなり不安だと思います。収入アップが必須の中、別の病院に転職すれば手取りは360万円程度が見込めますが、各種の助成制度が受け取れなくなる可能性もありますので、将来家計簿と見比べてアドバイスを行います。

ひとり親として児童扶養手当や福祉医療費助成、保育料減免などを受けていますが、転職して手取りが増えるといくつかは対象外となります。一方、これら子育て支援は一定期間のみですが、給与アップは働く限り続くので長期での効果は大きくなります。傷病手当金、万が一の障害年金、遺族年金、老齢年金の額も増えますので、今すぐはできなくとも、数年後には転職が望ましいと考えられます。

現在、Aさんは一切、保険に加入していません。万が一の場合、遺族年金だけではお子さまの生活費・教育費が不足しており死亡リスクに対する保障が必要です。また貯蓄がほとんどない状態では医療保険も必要です。計算すると遺族年金収入が約2500万円、万が一の場合の支出は約3500万円で必要死亡保障額は約1000万円です。結果、収入保障保険・定期保険・終身医療保険を組み合わせて加入し、保険料は年12万円になります。

教育費については高校まで、将来の住居はいずれ実家の相続を経て修繕しながらの居住を想定します。給与は現状のままでは年間収支が赤字であり、子どもの成長に伴いさらに赤字が膨らみます。やがて現在の貯蓄は底をつき65歳時には約900万円のマイナスとなります。老後は年金を受け取ったとしてもさらにマイナスは膨らみます。一方、転職し時短勤務から通常勤務になると収入増から保育料も上がって、一時的に年間収支が赤字になりますが、子どもの成長に伴い収支はプラスに転じます。公立であれば教育費が不足する心配はありません。実家のリフォームを見込んでも約1850万円の貯蓄が可能です。この状態なら大学進学する場合も進路によっては対応が可能です。老齢年金額が増えることで老後にも余裕ができます。

 

【アドバイス】

❶医療保険・死亡保険は適切な額に加入する。

❷現実的な将来家計簿が不安対策になります。

❸各種制度はしっかり把握していることが前提です。

ばんだいこうじ

年間100件前後の家計・保険・老後設計・年金・資産運用の家計相談を実施。住宅に関しては、船井総研をはじめ全国各地で専門家に指導・講演を行う住宅業界のカリスマ。松江にあるFP住宅相談所では家づくりが楽しくなるセミナーを開催し、年間30棟以上の家づくりを実際にサポート。

相談者募集

 ばんだい先生に家計相談したい読者を募集しています。紙面では仮名とさせて頂きます。質問内容と住所・氏名・電話番号を書いて下記へ。WEB(こちらから)またはメール(myhome@itn21.net)でも受け付け中。また希望者には面談にて詳細をお答えします。

〒690-8668 松江市殿町383 りびえ~る担当「家計アドバイス」係

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