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ばんだい先生 家計アドバイス

ばんだい先生 家計アドバイス~ここがポイント

☆ばんだい先生 家計アドバイス☆

 あなたのお宅の家計はいかがですか?ファイナンシャルプランナー(FP)の上級資格を持つばんだい先生が、家計改善や資産形成のポイントをアドバイスします。

☆定年直前の共働き夫婦の老後設計

 Q:数カ月前に長く介護してきた母を亡くしました。気持ちを切り替えるために職場を早期退職し、同時に転居し理想であった自然に近い暮らしを実現したいと思います。私たちの老後はもちろんですが、住み替え、今の家のこと、長男へは資金援助、娘には別の形で資産を残したいなどについてアドバイスしてください。

Aさんの状況 / 松江市在住
Aさん(59歳・公務員)早期退職予定、夫(60歳・メーカー勤務)来年定年後は65歳まで嘱託、子ども2人は既に独立。

 A:老後には、良い意味での3Kが必要です。1番目は健康、2番目が心( 生きがい )、最後に経済( 足りるだけのお金で十分 )。お金は最後ですが無いと困ります。具体的には、老後の夢の詰まった実現可能なセカンドライフの将来家計簿を作成し、同時に保険の見直しを行います。

 新居は既にAさん自身が候補地を見つけていたこともあり、土地建物込みで、約2900万円で実現できます。これについては、ローンは希望していないので預貯金と退職金で全額決済します。亡くなったお母さまが大切にしていた庭木・庭石が名残惜しいとのことですので、これは新居の庭に移転する設計をしました。今の家は、喫茶店・フリースペースとして地域に提供の希望がありましたが検討した結果、売却に。弊社の関連不動産会社により約半年後に買い手が決定し、約900万円の現金が入りました。なお、新居購入にあたりローンを組んでいないので、借入金控除との重複は無く「居住用財産の3000万円特別控除」により譲渡所得は非課税です。

 住み替え後の生活では、給与・年金の他に個人年金があり、年間収支は黒字となります。このような状況下では、現在ある金融資産を用途別に、「使うお金(生活費1年分や車買い換えなど)」は普通預金へ、「減らしたくないお金(子どもへの援助、医療介護、葬儀代など)」は投信や定期預金、一時払い保険へ、「運用するお金(株式投資など)」は証券会社へ、将来の年金は「楽しみに使うお金」とし明確に区別します。お金の色分けで将来を具体的に考えることで、心に余裕が出て前向きになれます。

 生命保険については、家族構成や資産状況から、必要保障額は大きくないと思われます。医療費については、自家保険的に資金を用意していますので、無理な見直しはせず、現在の保険にがん特約を付加して内容を充実させ、入院日額5000円のものをそのまま続けることにします。

 お子さまへの遺産については、前出の資産配分で準備していますが、娘さまへの心配には、遺言の種類と書き方、作成例をご提示しました。

 以上で今後の資金見通しが立ちました。なお、追加の要望として、新居には近所の方が集えるスペースを作りたいという夢が出てきたことに対しては、自動車購入など一時的に使うお金300万円から一部を使うことで実現できます。セカンドライフに向けて準備を一つ一つ進めていくことで、未来に向かって進んでいくことができます。

【アドバイス】

①お金には限界があります。その中で夢を予算化します。

②高齢者の保険は大抵現金で対応できます。無理な見直しは不要です。

③新たなライフスタイルをプランしていく気持ちが必要です。

ばんだいこうじ

 年間100件前後の家計・保険・老後設計・年金・資産運用の家計相談を実施。住宅に関しては、船井総研をはじめ全国各地で専門家に指導・講演を行う住宅業界のカリスマ。松江にあるFP住宅相談所では家づくりが楽しくなるセミナーを開催し、年間30棟以上の家づくりを実際にサポート。

相談者募集

 ばんだい先生に家計相談したい読者を募集しています。紙面では仮名とさせて頂きます。質問内容と住所・氏名・電話番号を書いて下記へ。WEB(こちらから)またはメール(myhome@itn21.net)でも受け付け中。また希望者には面談にて詳細をお答えします。

〒690-8668 松江市殿町383 りびえ~る担当「家計アドバイス」係

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