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暮らしの中の「余白」を楽しむ場所〈YOHAKU〉米子
国内ブランドを中心に、素材の良いカジュアルを提案。
ベーシックな中にもユニークさが光る服と小物をセレクトし、ただ着るだけでなく、装う楽しさを教えてくれる。
店長のおすすめ
「MidiUmi(ミディウミ)」
コート(3万5,200円)、ワンピース(1万9,910円)
「NARU(ナル)」
ストール(7,150円)
いずれも定番アイテムにバランスよく個性的な要素を取り入れるのが得意な日本のブランド。
その人気ぶりにかかわらず、ブランド創業当初からデザイナーの人柄のよさが変わらないのも、信頼をおく理由だという。
「biollne(ビオルネ)」ソックス(1,650~1,980円)
日本の繊維産業を守りたいというメーカー理念に共感して仕入れるオーガニックコットンの靴下は、履き心地も◎。
工場の閑散期にも機械を止めずにいられるようにと、カットソーメーカーが企画したブランド。
商品を止めている輪っかは、靴下製造時に出て通常廃棄されるもの。またタグは植物の種が漉(す)き込まれたシードペーパーでできており、土に埋めると植物が芽を出す。
優しいコンセプトにも温められる。
「sonor(ソナー)」ポシェット(1万5,950円)、トートバッグ、リュック(各4万1,250円)
人にも環境にも優しい皮革製品。洗いをかけた革は使い始めから身体になじむ。
食肉の副産物として出る国産皮革を使用、厳しい環境基準をクリアし「日本エコレザー認定」を受けた革を使用し、1点ずつ思いを込めて制作されている。
「mizuiro ind(ミズイロインド)」コート(3万1,900円)
一見定番のステンカラーコートだが、控えめなテントライン、ゆったりした袖幅で着たときのシルエットが美しい。
「どんなに定番といわれるアイテムでも、時代に合わせデザインや仕様は少しずつアップデートしています。素材も進化しているので、ぜひ袖を通して試してほしい」とオーナーの加藤 斉さん。
明るく広い店内にシックな色味の服がならび、目移りしてしまう。
スウェットやニットといった普段着や、シャツ・パンツといったオフィスにも使えそうなアイテムが、上質な素材で品よく表現されている。オシャレが好きな大人のためのセレクトだ。
「カジュアルな物が中心ですが、歳を重ねてくると、洋服の素材は特に大切になると思います。崩し過ぎないカジュアルを、日常着として購入しやすい価格帯でご提案しています」。
店内一角はメンズのコーナーだが、中にはユニセックスなレディースの商品も。
コーディネートをイメージしながら、一枚ずつじっくり見ていくのが楽しい。
バッグや小物類も豊富で、プレゼント選びにもよさそう。
写真の「ラッキーソックス」は靴下には珍しい当たりくじ付き!
オーナーの加藤さんは、アパレルに30年以上携わる真のオシャレ好き。
ネット販売に偏りつつあるファッション業界への疑問や、大量生産・大量廃棄への危機感、安価な海外製造に押され廃れていく国内の縫製・繊維産業を守る意味から、対面販売でのコミュニケーションを大切にし、国内の優良ブランドを中心に紹介する。
「合理的で無駄がないことがよしとされる中、下着のように単純に“必要だから着る”のと違う、目に見えないものを演出する『装う』ための服は、言うなれば無駄なもの。でも僕はその無駄を、大事に、楽しんでほしい」
好きなだけ服を見て試着して、手に入れたものを纏(まと)い、心浮き立つ時を過ごす…日常の中にそんな“余白”を。
同店のコンセプトに、張り詰めた心がほぐれ、自分のためのオシャレをしたくなる。
YOHAKU
住所:米子市錦海町3-7-2 【MAP】
営業:11:00~20:00
電話:0859-21-8450
休み:不定休
駐車場:あり
IG:こちらから