読みもの
やってみたいけん!<ゆばすくいを体験>
温かな豆乳から生まれる美味
◆本物の味を
11月下旬、黄色や赤の葉っぱがひらりはらりと舞い散る中、車を走らせ奥出雲町へ。どこを見ても紅葉した木々が目に映り、秋の深まりを感じつつも、「出来たてのゆばってどんな感じなんだろうねー」「ちゃんとゆばになるのかなー」「いろいろと付けて食べられるらしいよ」などと、「ゆばすくい体験」の話で盛り上がり紅葉よりも食い気が先にたつ。
お店に到着後、手洗いなどを済ませ、一緒に体験する3組のご夫婦とゆばすくい専用鍋を囲み、豆乳が温まるまでの時間、「牛乳の膜は膜ですが、豆乳の膜には『ゆば』という名前がついているんですねー」「質のいい豆乳でないとゆばはできません」「できたての本物のゆばのおいしさを味わってください」など、石田さんのユーモアを交えた説明を聞きながら待ちます。
湯せんして89~90度に温められた豆乳の表面にしわができてきて、膜を張ってきたら、オリジナルのゆばすくい専用串でゆっくりと引き上げていきます。少し上げたところで、いったん待って少しずつ上げていくのがコツと教わり、初めてでも上手にゆばができていました。
ゆばをお皿にとって、最初は何もつけずに、出来たてを味わいます。「ゆばに味がある!! 豆乳のいい香り、ほんのり甘い。コクがあってまろやか。食感は柔らかくて、その後から弾力を感じる」と、普段にも増して口数が多い山根記者。参加のみなさんからも「おいしいねー」の声。
ゆばすくい専用串で
◆地元の味とともに
ゆば本来の味を楽しんだあとは、地元奥出雲町のしょうゆ蔵のしょうゆやドレッシング、オリーブオイル、自家製黒豆きなこ、海士の塩、てんさい糖シロップなど約20種のアイテムをつけていただきます。「しょうゆ」だけでもさまざまで、いずれも個性豊かな味わい。
「どれにしよう」と迷いに迷いながら、「どれがおいしかった?」「どれが一番人気?」「それは何?」など、初対面同士ながら大いに盛り上がります。
お箸で
◆箸ですくう
専用串ですくった次は、箸ですくいます。表面に膜ができてしわしわっとなってきたら、手前の一辺をはがし、四隅から中央へ寄せていき、引き上げます。専用串ですくったゆばと箸ですくったゆばと、「違うー!!」。「こっちは、なんといったらいいのか、ふんわりとしていて……」と編集者であることを忘れて食べるのに一生懸命な山根記者に、参加の男性から「ふわとろだね」の助け舟。
ス、スミマセン…(-_-;)…デスクY
黒豆きな粉とてんさい糖シロップをかけて頬張ると「ゆばがデザートになった。黒豆きな粉の香りとてんさい糖のやさしい甘さが絶妙」、オリーブオイルに塩をプラスして、「和の食材が一気に洋風になった。たまらなくおいしい」。次々と味変を楽しみ、11種を食べ比べた。
膜が張ってからしばらく待てば、箸ですくうやり方でも歯ごたえある食感になり、自分好みのタイミングですくえるのが面白い。
◆罪悪感なし?!
ゆばづくり体験は50分食べ放題なので、途中でおなかいっぱいになるかもと心配していたが、みなさん制限時間いっぱい堪能のご様子。心配無用でした。
「大豆ですから、特に女性にうれしい栄養素もあって、お肌にもよさそうだし、食べ過ぎたからといって罪悪感がないですね」と山根記者。すかさず、豆乳の湯気を手であおいで顔にも当てていたのでした。
だからって食べ過ぎだろwww
どう見ても仕事してように見えん(-_-メ)・・・デスクY
◆別腹
会社でお弁当を食べ、ゆばすくい50分食べた後、豆乳に野菜や果物をミックスした豆乳スムージーも別腹に収めて大満足。帰路の車中、「おいしかったー」「満腹だけど、苦しくない」「優しい」「しょうゆもいろいろあったねー」「楽しかったねー。膜が張るのを待つのも楽しかった」「ゆばは味がないと思ってたけど、本物は違ったー」など、興奮冷めやらずで、やはり紅葉は置き去り。
本物にふれ、自分ですくって食べる面白さとおいしさを実感した一日でした。