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<PR>「元気」のための基礎知識 <高血圧とヒートショックの危険な関係?! 編>

りびえーる健康取材班と学ぶ! 「元気」のための基礎知識

 そろそろ健康に本気で気を付けたい、取材班のアラフィフ・「河」。人生後半も元気でいるために、病気と健康の基礎知識を学びます。

企画/島根県・島根大学医学部
 

【今回の先生】

島根大学医学部
学術研究院医学・看護学系 教授
内科学講座内科学第四
循環器内科 診療科長/
田邊 一明 先生

高血圧がもたらすリスク

高血圧が問題になるのはなぜですか?

 血圧とは、心臓から送り出された血液が動脈の内壁を押す力のこと。

朝が低く日中は高め、夜間や就寝中は低くなるなど一日のうちでも変動し、気温変化やストレスといった外的要因自律神経や内分泌系などさまざまな要素がかかわっています

 緊張による一時的な血圧上昇もありますが、5年、10年と長期的に高血圧状態が続くと、血管そのものが硬くなったり、粥(じゅく)状硬化といって内壁がもろくなるといった動脈硬化のリスクが高まります

 安静時血圧で最高140mmHg以上、最低90mmHg以上が日常的な値になってきたら、高血圧です。

動脈硬化は深刻な病気を招くんですよね!

 脳卒中慢性腎臓病心筋梗塞といった病気を引き起こす可能性が高くなります。

 脂質異常症(高脂血症)や糖尿病などの基礎疾患を持ち、もともとそうした病気のリスクがある人にとっては、二重・三重に危険ということになりますね。

 

日常生活で気を付けることはなんでしょうか?

 遺伝的なものもありますから、親族に高血圧が多い場合は要注意。血圧低めの人も、加齢とともに血管は硬くなりますから過信しないで。

 生活習慣の改善も重要です。塩分・アルコールの取りすぎ、運動不足、喫煙…これらに留意することが大切。
食事は急に減塩すると物足りなさを感じやすいので、少しずつ「素材の味を楽しむ」方向へシフトするといいですね。

 またストレスなど外的要因も高血圧には大敵。なるべく快適な環境でリラックスして過ごすようにしたいものです。

 血圧高めを指摘された人は、家庭でも朝晩の血圧を測るようにすると、健康管理につながるのでおすすめ。

高い数値が続くようなら、自覚症状がなくてもかかりつけ医に相談してください。

田邊先生「病院や医師の前だと緊張で血圧が変わる人がいるんですよ」

リラックスして測るのが一番です

河「普段の数値を継続して把握することが大事なんですね!

病院てなんとなくドキドキしますもんね

冬場に気を付けたい「ヒートショック」

冬と高血圧、どのような関係があるんですか?

 グラフを見ると、特に冬季は一般的に血圧が高くなりがちなことがわかります。

気温が下がり、血管が収縮するからですが、普段から血圧が高めの人や高齢の人にはそれだけでハイリスクです。
実際、心血管の疾患による死亡件数は1、2月が突出しています

 ヒートショックといい、急な温度変化による血圧の大きな変動は血管に大きな負荷をかけますから、家と外はもちろん、家の中でも温度差が大きくなるこの季節は要注意なんです。

田邊先生「平常時と比べて10mmHgも血圧上昇することを考えると…」

河「いわゆる“高め安定”さんには命取りな季節なんですね…

ヒートショックを防ぐにはどうすればいいでしょう?

 日本の古い家は、居間を温かくても風呂場や寝室が冷え切っていることが多いので、部屋間の温度差をなるべく少なく…がポイントです。

 特に気を付けたいのが風呂場。入浴前に脱衣所を温めておくなどが有効です。

 トイレも冷える場所ですね。和式の場合は、かがんだ姿勢が足の付け根の動脈を圧迫し、上半身に圧がかかりやすくなります。無理にいきむのも禁物。ある面、便通改善も高血圧対策になりますよ。

 寝室なども含め、持ち運べる小型のヒーターなどを活用しましょう。

今回のまとメモ♪

田邊先生「自覚症状が出にくく、治療して初めて不調の改善を感じる人も。日頃からもっと血圧を気にしてくださいね!

河「家の中の温度差、山陰は特にこたえます。生活習慣にも気を付けながら、元気に冬を乗り切りましょう♪」

 

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