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<PR>「元気」のための基礎知識 <決め手はがん検診!早期の乳がん発見 編>

りびえーる健康取材班と学ぶ! 「元気」のための基礎知識

 そろそろ健康に本気で気を付けたい、取材班のアラフィフ・「河」。人生後半も元気でいるために、病気と健康の基礎知識を学びます。

企画/島根県・島根大学医学部
 

【今回の先生】

医学博士(甲)
島根大学医学部 臨床准教授
日本外科学会 外科専門医
日本乳癌学会 乳腺専門医
日本がん治療認定機構 がん治療認定医
検診マンモグラフィ読影 認定医
ひゃくどみクリニック院長/
百留 美樹 先生

日本人に増えている乳がん

乳がんにり患する人が右肩上がりに増えていると聞きました。なぜでしょうか?

過去30年で約5倍の増加といわれ、今や9人に1人が乳がんになります

原因としては、食生活を含む暮らしの欧米化に加え、晩婚化出産回数の少なさが考えられます。

 

ということは…女性ならではのホルモンが関係していますか?

正解です!

特に、エストロゲンが分泌されている期間が長いほど、乳がんのり患率は上がります

妊娠・授乳期はエストロゲンの分泌が抑えられるので、出産回数が多く授乳期間が長いほうが、リスクを抑えることにつながると言えます。


 最もかかりやすい年代は、更年期に入る40代後半から60代前半です。

エストロゲンは年を重ねると減少していくのですが、実は脂肪からも分泌されます。このため、肥満になると血中のエストロゲンが増加し、乳がんの発症リスクを高めるといわれています。

百留先生「以前に比べ30代の患者さんが増えてきたのも最近の特徴のひとつです」

河「仕事に家庭にと、女性がいちばん忙しい時期ですよね

早期発見の鍵は「ブレスト・アウェアネス」!

ブレスト・アウェアネス…まだ耳なれない言葉ですがどういうことですか?

以前はさかんに「マッサージなどで自己検診を!」と言われていましたが、堅苦しく考えず日頃から自分の乳房の状態を見て触って感じることを生活習慣にしてほしいと思います。

まずは「自分の胸(=ブレスト)に関心を持ちましょう(アウェアネス)」ということで、4つのポイントがあります。

マンモグラフィとエコーの強力タッグ

写真はマンモグラフィの画像です。

このように乳腺は人それぞれに濃度が違います。乳腺は白っぽく写りますが、がんのしこりも白く映るため、乳腺濃度が高いとしこりが隠れて見えにくくなるんですよ。このような高濃度乳房の人にはエコーを加えるのをお勧めします!

特に、40代の女性については日本独自の臨床研究(J-START)で、マンモグラフィにエコーを併用することで乳腺濃度に関係なくがんの発見率が高まることが証明されているんですよ。自分の胸の傾向は外からみただけではわかりません。
まずは40歳になったら乳がん検診を受けてチェックしましょう

マンモグラフィは「痛いから」と敬遠する人もいますが、生理後の胸が張りにくい時期なら痛みは感じにくいです。
乳がんは早期発見でほとんどが治ります。それを思えば数秒のガマンはなんてことないですよ!

 

百留先生「日本の40代以降女性の乳がん検診受診率って欧米の8割に対して5割未満なんですよ」

河「そんなに低いんですか! 知らなかった…自分を後回しにしすぎですね…

もし異変に気づいたら…

「あれ?」と思ったら、どの科を受診したらいい?

乳房にしこりや血性乳頭分泌、乳頭乳輪部の治らないただれ、皮膚のひきつれなどの自覚症状があれば、「大げさかな」と遠慮せず、できれば乳腺科で診察を
とはいえ山陰ではまだ乳腺クリニックが少ないのが現状。近くになければ、かかりつけ医に相談して、乳腺科のある大学病院や総合病院への紹介状を書いてもらうのも手です。

 乳がんは早期発見で完治する確立も高く、ステージⅠの10年生存率は90%以上です。だからこそ、何はともあれ検診を受けてくださいね。

今回のまとメモ♪

百留先生「40歳を過ぎたらマンモとエコー! 気になることがあれば、私たち専門医に相談してくださいね♪」

河「自分より仕事や家庭を優先しがちな世代だからこそ、健康を守るためにも検診を受けたいです!」

 

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