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タウントピックス♪ OMOTASE DAISEN<大山スマイルファーム>米子
山と海が近い大山町は実にさまざまな食材に恵まれている。
同町内の生産者が育てた農産品の味を閉じ込めた大山ならではのおみやげ品を作るおみやげブランド「OMOTASE DAISEN(おもたせだいせん)」が今年1月にスタート。同ブランドを立ち上げた大山スマイルファームの小林直哉代表を訪ね、雄大な大山や巨大な風力発電風車、青く広がる日本海を視界に入れつつ、国道9号を東へと向かった。
代表の小林さんは、ハーブティーのメーカーに勤めていたが、自分でつくりたいものをつくりたいと独立。「自分たちで食べるものを自分たちで育てる家庭菜園を大きくした感じ」と話す農園で、「家族に安全安心なものを食べさせたい」との思いから有機JAS認証を取得。栽培時も自分たちがストレスなくできるように、農薬や化学肥料などは使用していない。
以前は、多品目の野菜を栽培し販売していたときもあったが、現在は栽培したものは全量加工品にしている。全量加工することで、選別の手間も、食品ロスもなく、年中いつでもおいしさが味わえるというメリットも生まれた。
おみやげブランド「OMOTASE DAISEN」を立ち上げたのは、大山町の人が大山町の素材でつくるものが減りつつあり、大山町に来た人に持ち帰ってもらえる大山町ならではのおみやげを作りたいとの思いから、同町の生産者とコラボし実現した。「おみやげとして家族や知り合いに贈り、大山町のことを話してほしい。作っている人のことも知ってほしい」と栽培に対する生産者の熱い思いも一緒に持ち帰ってもらえたらうれしいという。
クラフトコーラは、剪定(せんてい)から収穫までの作業を一人で行っている梨農家・本間晋さんが育てる「なつひめ」や「新甘泉」などと小村代表が土づくりからこだわって育てる有機エキナセアを使用し、その他の材料も有機砂糖、有機スパイス類で、有機JAS認証取得品。お湯割りにするとスパイシーな香りが立ち上り、飲めば甘みとスパイスの心地よい刺激が体中にしみわたるよう。炭酸水で割ると、スッキリしたスパイスの風味の奥に梨とエキナセアの香りが感じられる。
青いお茶は、大山町を代表する農産品の白ネギとアントシアニンが含まれることで近年注目のハーブ・バタフライピーを使用。白ネギは、同町の農家・国吉美貴さんが栽培、バタフライピーは小林代表が有機栽培している。ネギの香りとカラフルな色のギャップが面白く、スープのような味わい。レモンを入れるとビタミンCがプラスされ、色も青からピンクに変わり見た目も楽しい。
「うちの加工のノウハウと地元食材とのコラボで、今後10商品まで増やしたい」と意欲的に小林代表は話していた。生産者もおみやげを贈った人も贈られた人も、みんなを笑顔にする大山町の新しい味に期待が高まる。
販売取り扱いは、道の駅大山恵みの里、大山参道市場で。