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タウントピックス♪ 実演工房「五風庵」オープン<風流堂寺町本店>松江

~和菓子を身近に~

このほど、松江市寺町にある和菓子の老舗・風流堂本店内に実演工房「五風庵」がオープンした。

和菓子職人の技を間近で見ることができ、出来たてを味わうこともできると聞き、同工房へ内藤葉子社長を訪ねた。

和菓子の町といわれる松江。「地元の方も観光客も、もっと気軽に立ち寄ることができ、和菓子を身近に感じられる場をつくりたい」との思いからスタンドスタイルの実演工房をオープン。

年配の方だけでなく、あまり和菓子になじみのない若い世代にも和菓子のファンを広げたい。ただ買うだけでなく、職人の手元が見られたり、出来たてが味わえたりすれば、楽しんでもらえるのではないか―。そこには、「これからも、和菓子が日常にあり続けてほしい」との願いが込められている。

五風庵では、「五風餅」「蒸したて朝汐」「あんこたっぷり最中」「アイス最中」がテイクアウトできる(店内飲食も可能。消費税率は10パーセントとなる)。

訪ねたときは、ちょうど五風餅という名の大福餅が作り始められているところだった。

「大福はシンプルだけど和菓子づくりの基本の『き』が詰まっている」と内藤社長。仁多米の餅米で餅づくりから手掛けた生地で、優しい味に仕上がる備中産大納言小豆のあんを包む。「姿は地味でも、吟味した素材を惜しまず使用し、何度でも楽しんでもらえると思う」と胸を張る一品だ。

最後のひと手間の焼き印には、香ばしさをプラスする役目もある。味だけでなく、どう仕上げているか、技や道具もぜひ間近で見てほしい。

多くの人が味を思い出すことができる風流堂を代表する朝汐も、温かでふんわりもっちりした皮と、よりなめらかで上品な甘さを感じるあんが口の中で一体となる蒸し上がりの食感に、新たな魅力を発見するはず。

あんこを楽しんでほしいとの思いから生まれたのが、あんこたっぷり最中。朝汐や五風餅とは違う味わいの、やわらかな艶のあるあんと、パリパリの皮のコンビネーションが秀逸。

注文を受けてから作るアイス最中も皮がパリッとしていて、自慢の粒あんとミルキーなミルクアイスの組み合わせは、季節を問わず楽しめそう。

今後、提供メニューは増える予定とのこと。新しい和菓子の味わいに出合える五風庵は、和菓子好きにはもちろん、まち歩きスポットにもなりそうだ。

【問い合わせ】
風流堂寺町本店 【MAP

電話:0852-21-3241
営業時間:9:00~18:00(1月1日、第1日曜日休み)
※五風庵は10:00~16:00(水・木曜日休み)
◆休みは変更される場合がある

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