店主の２万人以上に及ぶ採寸経験で、着る人にぴったりのスーツやシャツをオーダーできる専門店。

上質な靴下やネクタイといった、スーツを引き立てる小物も充実。

店主のおすすめ

「HALISON」ソックス（左から1,320円、1,430円、1,540円）

品質にこだわる兵庫県の靴下専門メーカーの逸品。

履き心地がよく、スーツスタイルの格を上げてくれる。

写真右のような長いソックスを履くことが、スーツの靴下の伝統的なルールだそう。

「肌を見せない＝生活感を出さない、という美意識が現れています」と店主の和田紀幸さん。

こうしたトラディショナルなソックスを作っている会社は現在ほとんどなく、同社の品を扱う店も山陰では珍しい。

厳選したイタリアンメイドは、ラグジュアリーブランド「STEFANO RICCI（ステファノリッチ）」のものや、イタリア生地の日本製もそろえる。

オリジナルタイにも注目。

裁断したあとに残るスーツの余り生地でオーダーしているもので、サイズ感にも和田さんのこだわりがのぞく。

「ネクタイは一般的に、最大幅をスーツの襟の最大幅と同じ、８cmに仕立ててあります。それを、少し存在感がある９cmにし、結び方でいろいろ遊べるよう長めに作ってもらっています」

人とかぶらないものを探している人におすすめだ。

「LONDON UNDERCOVER（ロンドンアンダーカバー）」折りたたみ傘（各17,600円）

英国製で、広げると106㌢と男性にぴったりのサイズ。竹の持ち手がオシャレ

雨の多いイギリスは紳士のためのレイングッズも豊富。

店内には膨大な生地見本や、カフスリンクス（ボタン）といったアクセサリー的小物も。

スーツ以外にも、シャツやネクタイ、コート、靴までオーダー可能で、額面を予算で決められる仕立券もプレゼントに喜ばれているそう。

丁寧なカウンセリングと確かな採寸技術で、体形はもちろん好みに合わせた自分だけの一着を仕上げてくれる。

スーツに惹（ひ）かれる理由を「男性の着る服の中で一番かっこいい、決めの一着だと思います」と明言する和田さんは、高校生のころ服飾に興味をもち、卒業して最初に入った衣料品会社でオーダーメイドのおもしろさに魅了された。

「スーツは、形や着方がすでに決まっているもの。そのルールの中で、ステッチや裏地・ボタン選び、着こなしで個性を出すのが、17～18世紀ごろから貴族の楽しみでもあったんですよ」

店を開いてから13年、服への深い造詣と磨き抜かれたセンスに惹かれ、唯一無二の一着を求めるオシャレ通はもとより、ファーストスーツはぜひここでという若者もやってくるように。

手軽に既製品が買える店が増える中で、変わらず「カッコイイとはこういうこと」を追いかけ続ける姿に、しびれる。