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【WEB限定連載】ゆうこさん、私オシャレになれますか? vol.11-2023.10<実践!大人っぽコーデ術 編>

「服はたくさんあるのに“着るもの”がない」「私この色や形しか似合わないし、センスもない」「オシャレしても見せる場も人もない」…オシャレ難民な私たちの服選び・着こなしにときめくためのヒントをくれるファッション企画。

Who is ゆうこさん??

 教えてくれるのは、松江市在住のファッションコーディネーター・ゆうこさん(44)。

通算20年以上のアパレル勤務と接客した約5万人のコーデ実績を活かし、リアルに使える“シャレるためのヒント”を届けます。

『あの人いつもオシャレね』と感じる人は、その服を着こなして『自分のもの』にしています。服の量やブランド、値段はもちろん、年齢も関係ありません。そのときの自分に合うものを上手に選び、着こなしの簡単なテクニックをプラスしたら、誰もがオシャレになれます」

センスアップは一日にしてならず!

今回は久々の実践コーディネート術編! 3歳男児子育て真っ最中のりびえーるスタッフ・大が、等身大の魅力を再発見♪

 

「ゆうこさん、私も大人っぽコーデをマスターできますか?」

もちろんです!!!!

「大人っぽく着るにはどうしたらいいですか?」

遊び盛りな年頃の男の子を相手に、コーディネートは動きやすさを優先しがちだというスタッフ・大。

もうちょっと大人っぽい雰囲気に着たいんですが、上手に組み合わせられなくて…」というのが目下の悩み。

子ども連れのショッピングはハードルが高く、服を買うのはネットが中心になり、買ったものの着ていない服もあるそう。

そんな大のクローゼットをゆうこさんが直撃!

乾燥機から出した服はすぐ隣の収納スペースへ運び、ハンガーに掛けたり整理ダンスにしまっているという大。

「仕事着や普段着など、季節のヘビロテ服はだいたいこの1カ所に集めています」

服の管理が機能的ですね! 品質のいいものをセンスよくチョイスしてるのもわかりますよ」

「でもコーディネートに自信がなくて…」

「選ぶ目があるから大丈夫!」

いよいよコーディネート実践!!

SENSE UP! 「大人シャレ感」が出る着こなしのキモを学ぶ

★「何にでも合う」? ロング黒スカート

まずは「何にでも合わせられそうだと、試着して購入したんですが」…というロング丈の黒スカートを自分でコーデ。

「セントジェームズのボーダーは好きでよく着るアイテム。
足元は動きやすいようにスニーカーが多いです。
でも腰回りがスッキリしないのが気になるし、オシャレ感的にもなんだかピンとこなくて…」

「ボーダーがNGなわけじゃないけど、サイズ感的にぴったりすぎるのが腰回りを強調して、違和感があるのかも。
ボーダーだったら、ゆったりしたサイズのほうが大人っぽくなりますよ」

「なるほど、サイズ感て大事なんですね!」

【パターン1:スウェット×ブーツ】

上を黒のスウェットにチェンジ
靴をショートブーツにチェンジ
アクセサリーをプラス

※画像をクリックすると全体を見られます

黒の上に黒?と驚いていた大だが、着てみると大人っぽくモードな雰囲気に。

小物の白いバッグが差し色になり、アクセサリーで重心が上がった。

「ギャザースカート特有の腰回りのボリュームをスウェットのリブで押さえつつ、黒のワントーンで全体を統一スッキリ見えますよ」

「こんな着方、思いつきもしませんでした! 気に入って買ったのに全く履くことがなかったブーツも合うなんてうれしい♪」

 

【パターン2:抜け感シャツ】

インを薄手の黒Tシャツにチェンジ
トップスをオーバーサイズのストライプシャツにチェンジ

スニーカーをシャツ・バッグに合わせた白にチェンジ

 

「シャツはボタンを開けて首回りの抜け感を出し、軽くフロントインしましょう」

「前だけインするとどんな効果が?」

「腰の左右をシャツが覆ってボリューム感が目立たなくなるし、前に▲を作ると腰の位置が上がってスタイルアップして見えます

「勉強になります!」

★「もっと活躍させたい」 黒サロペット

「ネットで購入して、気に入っているサロペット。
このブルーのニットをよく合わせるんですが…上半身ががっちりして見えますね」

「肩にタックが入ってて、よけいにボリュームアップして見えてるのかも。
ニットより、少しぴったりしたサイズ感のものをインにしたほうがいいですね」

【パターン1:タンクトップ×白シャツ】

インを白のタンクトップにチェンジ
はおりにオーバーサイズのシャツをプラス
アクセサリーをプラス

「中はTシャツとかタンクトップのようなタイトなもののほうがいいです。
シャツはサイズ大き目でゆるっとはおりましょう」

「オーバーサイズの白シャツ…持ってないんです…」

「じゃあ旦那さんのを借りちゃいましょ♪」

「ほんとだ、このサイズ感のほうがこなれて見えます!」

 

 

【パターン2:タンク×ざっくりニット】

はおりをざっくりニットにチェンジ​

※画像をクリックすると全体を見られます

「もう少し寒くなったら、こんなふうにアウターに肉厚なニットをはおると、中の華奢(きゃしゃ)さが強調されていい感じですよ」

「目指してる大人な雰囲気です!」

 

★「目指せ脱ママ感!」 コーデュロイのジャンスカ

「子どもと記念写真を撮るために買ったコーデュロイ素材のジャンバースカート。
撮影のときは優しいママ感が出ていい仕事してくれたんですが…」

「コーデュロイっていう素材もちょっとほっこりしてて、今の大さんには子どもっぽくなってしまうんじゃないかな」

「わずか3年前に買った服でも似合わなくなるものもあるんですね。そう考えると、服って“いつまでも着られるもの”ばかりじゃないのか…」

 

【パターン1:同系色ニット×ブーツ】

インをベージュ系の薄手ニットにチェンジ
はおりに茶系ニットをプラス
アクセサリーをプラス
靴を黒のショートブーツにチェンジ

 

「ジャンスカ自体は今また人気が出てるので、活躍させたいですよね。
同系色のニット合わせにして、ブーツで差し色効果と大人っぽさを狙いましょう」

「優しくてカジュアルな雰囲気が、ブーツで引き締まりますね!」

 

【パターン2:シャツ×スニーカー】

はおりを白シャツにチェンジ
靴を白スニーカーにチェンジ
小物に白バッグをプラス

 

「春先は白で軽さを出したこんなスタイルもいいですよ」

「こういうシャツ使いはマスターしたい!
明るい雰囲気になってすごく好きな感じです」

 

「シャツやニットがこなれて見えるコツってありますか?」

「袖を軽くたくし上げて抜け感を出すといいですよ。3首(首もと、手首、足首)全部でなくても、どこかを出すとシャレます。
特に手首や足首は、折り上げやたわみで立体感も出るのでおすすめです」

「これが着こなしってやつですね」

 

STEP UP! “服の着方”の思い込みを捨てる!

大事な飲み会や友人との小旅行…イベントがあるごとに「服がいる!」と思い買ってしまっていた、という大。

「手持ちの服を上手にコーディネートすれば、十分TPOに合わせられますよ。浮いたお金で、行った先でおいしいものでも食べましょ♪」

「確かに買ったものは無駄なくいろんな場面で着まわしたいです。
実はこのパンツも、センタープレス入りなので “お出かけの場”で着るもの、っていうイメージで着回せてないんです。
合わせるトップスも大体決まってて…」

「じゃあ、普段にも着られるようにコーデしてみましょうか」

 

※画像をクリックすると全体を見られます

かっちり感があるからと、靴は革靴を合わせがちだったが「スニーカーで着られるんですね!」と意外な発見。

シャツはボタンを全開にして前を開けたり、はたまたスウェット×アクセサリーでイマドキ感を出したり。

 

「シャツもブラウスも、ボタンがあるものは留めて着るものと思い込んでいました。靴もこんな合わせ方ができると思ってなかったです」

きちんと着る部分と崩す部分を作ったり、かっちりしたアイテムにカジュアルなものを組み合わせたり、どこかで“外す”のがオシャレに見える近道ですよ」

 

スタッフ・大の気づき

体験を通して気づいたこと、発見

 手持ちの服から想像以上の着回し方を教えてもらい、「服がない」と思って過ごしてきたのはまやかしだったと知りました。

一因として、似合う着方を知らなかったことが大半だったことにも気づきました。

 抜いたり足したりのテクニックを駆使すれば着方のパターンは広がり、「似合わない」と思っていた色や形の服も体になじんでいったのは本当に勉強になりました。

 

第三者に自分のコーディネートを見てもらうメリット

「今の自分」に合う服の着方、選び方のポイントを教えてもらえたことや、買い足すべきものが明確になるのも良かったです。

自分の好みや流行でファッションを貫いていた10、20代は何を着てもそれなりだったと思うのですが、30代に差し掛かる今は、無難な服を選んだはずなのに似合わない、を繰り返していました

今回、客観的にプロの意見を聞いて自分の体型や顔だちと向き合ったことで、「服を選びたい!」と前向きに思えるようになりました。

 

こんな工夫を取り入れたい

 三つの“首”を出す、アクセサリーでバランスを取る、目立たせたくないところは隠すのではなく別のところに視線がいくようにポイントを作る…などなどたくさんあります。

服を買う際も試着をして吟味したいと思います。

 

これから手に入れたいアイテムや手持ち服の処分計画

白シャツアクセサリー類はすぐにでも買い足したい!

反対に、サイズが合わなくなり、着なくなったけど持ち続けているものたちは手放していきます

 

今回のまとめ

色合わせ、サイズ感、着こなしテクで大人見え

★服の着方に「思い込み」は禁物

第三者に見てもらうことで新しい自分を発見できる!

ファッションコーディネーター:ゆうこさん(松江市)

1978年生まれ。通算20年以上のアパレル勤務と接客した約5万人のコーデ実績を活かし、クローゼット診断やファッション相談を行うコーディネーターとして活動中。

「自分にワクワクしよう」…今あるものを生かすことを軸に、着ることを楽しみながらその人らしさを“もう一歩”引き出すコーディネートを提案し続ける。

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