読みもの

読みもの

ばんだい先生家計アドバイス<子どもが2人でも教育費や老後資金は大丈夫?>

ばんだい先生家計アドバイス~ここがポイント~

 ☆ばんだい先生 家計アドバイス☆ 

あなたのお宅の家計はいかがですか? 
ファイナンシャルプランナー(FP)の上級資格を持つばんだい先生が、家計改善や資産形成のポイントをアドバイスします。

 Q :子どもが2人でも教育費や老後資金は大丈夫? 運用はどのようにすればよい?

産休、育休を経て妻が時短勤務になり手取りが減少しました。何とか月7万円ずつ預金していますが、子どもはもう1人望んでいて、家族構成と家計が変化します。妻が仕事を辞めることになったら家計はどうなるのかも不安です。また投資は何かしなければと思っています。教育資金・老後資金・保険についてアドバイスが欲しいです。

Aさんの家族構成

夫:35歳会社員、妻28歳会社員、子1歳

妻は育児休暇明けの時短勤務中、市内でアパート暮らし、妻の希望として家を買うことは考えていない。

 A 仕事と育児の両立は難しい現状を反映して、何か決まった課題ではなく将来のビジョンが描けない不安の相談は多いです。将来が不安だから何をしておくべきか知って行動したい、安心したいという心理ではないでしょうか。

Aさんは月7万円の先取り預金を続けるなど家計管理はしっかりしている印象です。ご相談は、教育費・老後資金・保険・資産運用の4つですが、特に重要なのは教育費が賄えるか、リタイア後に貯蓄が底をつかないかです。そのためには将来家計簿を作成し、資産残高の推移を確認します。

Aさんの場合、奥さまはアパートに満足しており、マイホームのイメージはゼロ。夫は同僚を見てマイホーム購入に気持ちが変わったので、アパートとマイホームの両方で将来家計簿を作成します。まず住まいがアパートなど保険も含めて現状のまま推移すると仮定した試算では、夫72歳のとき資産残高がマイナスに転じます。

次に37歳で住宅を購入した場合、頭金は預金約1000万円の半分500万円と親からの住宅資金贈与600万円とします。現在の家賃の範囲に収まるよう、ローン返済額は月9万円程度、35年返済とすると借入額は3180万円。その結果、住宅の総予算は4280万円になります。収入合算・連帯債務ではなく、夫の収入だけで返済可能なプランを希望です。

ヒアリングから、広さより立地の良さを優先します。生命保険については、夫が付き合いで加入した終身保険1500万円では保障額が不十分な上、終身で保険料負担も重いといえます。子ども2人、妻の収入を現状維持とした場合の夫の死亡保険の計算上の必要保障額2750万円は収入保障保険で確保することを提案。会社員ですので医療保険の必要性は低いといえますが、入っていた方が安心という思いに配慮し、終身医療保険に加入します。

住宅購入時には、団体信用生命保険と併せて死亡保障を再検討します。また夫婦の希望により学資保険にも加入。以上の見直しの結果、将来家計簿は60歳時の住宅修繕予算250万円を入れても、75歳時点で1500万円をキープできる計算です。

世間の流れとして絶対に投資をしなければと決めつけている人もいますが、資産運用は目的ではなく手段です。投資は将来の仮定を基にしていますので、資産形成のアドバイスとしては適当ではないのですが、計画する際には、目標とどの程度のリターンを目指すか決めるのが最初のステップです。今回、具体的には、Aさん家族のリスク許容度をチェックし、投資に慣れていないこと、住宅購入の可能性もあることから、まずは200万円を投資します。確定拠出年金では、株式・債権の配分を決め安定成長型のバランス型投信を選択します。

 【アドバイス】 

(1). 夫婦で考えが異なることに気づくことも。

(2). 投資のリスクはゼロにはできないので対策の準備が必要。

(3). 投資のスキルアップにはまず学ぶことから。性格的に慎重になった方が良い人もいます。

ばんだいこうじ

年間100件前後の家計・保険・老後設計・年金・資産運用の家計相談を実施。
住宅に関しては、船井総研をはじめ全国各地で専門家に指導・講演を行う住宅業界のカリスマ。

松江にあるFP住宅相談所では家づくりが楽しくなるセミナーを開催し、累計300棟以上の家づくりを実際にサポート。

 相談者募集 

ばんだい先生に家計相談したい読者を募集しています。紙面では仮名とさせて頂きます。質問内容と住所・氏名・電話番号を書いて下記へ。WEB(こちらから)またはメール(myhome@itn21.net)でも受け付け中。また希望者には面談にて詳細をお答えします。

〒690-8668 松江市殿町383 りびえ~る担当「家計アドバイス」係

一覧へ戻る