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WEBでも教えて!青山せんせい 「やめたい」を言い出したとき親はどうする? 編

りびえーる本紙で掲載するたびに大きな反響がある、子育て応援企画「教えて!青山せんせい」のWEB版。

就学前から10代後半までの子どもたちを持つ親&祖父母へ向けて、毎回さまざまなテーマをお届け。どの世代へ向けたお話も、どこかで必ずあなたのお子さん・お孫さんにつながるのが不思議です。

子どもも親も祖父母も幸せになる…子育てを楽しんじゃうヒントを、この連載で見つけてください!

「やめたい」を言い出したとき親はどうする? 編

春から部活や塾・習い事など、何かを新しく始めたお子さんは多いのではないでしょうか。

順調にいく子もいる一方、自分の想定と違ったり適性に気づいたりで、やる気メーターがだだ下がり…

やめたい、なんて言い出されると、正直モヤりますよね。

今回は、そのモヤモヤ・イライラの正体と、対応への考え方についてのお話です。

 

それでは今回も…教えて!青山せんせい!

 

何かを始めたわが子に一喜一憂…その正体は?

 

新年・新学期・新年度…

とにかく人は新しい季節になると、なぜか“新しいこと”にチャレンジをしようとします。

 

最初は張り切って頑張っていたのに、次第にトーンダウンして、面倒くさがったり、「やっぱりやめたい」なんて言い出したりします。

「やろう」と思った、スタートの気持ちを忘れてしまったようです。

やる気を持ってやろうとしたのに、なぜか急にやる気がなくなったわが子に対して、親はモヤモヤしますよね。

 

やればいいのに

「途中で投げ出したりして、すぐにあきらめる子になるかもしれない

根気がない

 

とイライラするんです。

「自分で言いだしたものを、途中で投げ出してはいけない」と思い込んでいる親は、こんなことを言い出したわが子に、がっかりしたり腹が立ったりするものです。

 

きっと、やる気を出して瞳を輝かせて「がんばる!」「やりたい」といった子どもに満足をしていて、

そうじゃなくなり「やめたい」と言い出し、「めんどくさい」「やる気がない」ように見えるわが子に、怒り心頭になるんですよね。

 

実はこれ、やる気に満ち溢れた最初のころと、やる気のなくなった今、どっちが本当のこの子だと思いますか?

親の期待としては、最初の姿ですよね。
 

ね。
 

やる気がなくなったわが子を見てイライラするのは、期待しているものとかけ離れていると感じている証拠ですよね。

 

みなさん、もし子どもの姿にイライラしたりモヤモヤしたら、

それは自分が期待していない姿を見せる子どもを受け入れられない状態なんだなと気が付いてください。

 

そして、子どもをみてうれしくなったり、ほっとしたりしたとき、

その姿が子どもに対して自分が本当に期待している姿なんだと気が付いてください。

 

それです。

期待した姿ではない姿を子どもが見せると、親は急に不快感を示すんですよね。

まずそれに自分で気が付いてから、この先を読んでください。

 

「やめたい」を言い出したときの心構えとは

つまり…

やる気にあふれた最初の姿と、やる気のなくなった今の姿

どっちが本当の姿なのかというと、両方とも本当の姿なんです。

 

がんばりたいと思うのも 本当の姿

やっぱり無理と思うのも 本人の本当の姿 なんですよ。

 

では、立ち止まってしまった子どもを前に、どうしたらいいのでしょうか?
 

「話を聞いて 必要であれば励ませばいい」のです。

 

だって どっちもこの子の本当の気持ちなんですよ。

 

一回はやってみたいと思ったんですし、

一回は頑張ろうと思ったんです。

 

だからね、だから…

 

話を聞いて ください

 

どうして嫌なのか、やる気がなくなったのか。

最初から最後まで。

きっといろんなことが重なっているんです。

 

そこから、「続けてみては」「やめてみては」は、子ども自身が決めると思います。

親は「どんな場合なら」とか「どんな年齢なら」とか「どんなケースなら」とか、すぐに“答え”を聞いてこられますが、正直そんなの子どもが決めたらいいと思います。

続けるか続けないか

最初から最後まで話を徹底して聞くんですよ。 

 

聞かなくて、話を途中ではしょると、たいてい子どもはこう言います。
 

「やめたくない」
 

でもそれは、親の顔色を見たやめたくないですよね?

それをみんな言わせてるんですよ。

 

子どもが「やめたい」とか「がんばりたい」とか自由に言えない状況にしておきながら、

「やめたくない」とは言いやすくして、がんばれない子どもにこう言うんです。
 

「あなたがやるって言ったじゃない」ってね。


【はい振り出しにもどる~】

 

また堂々巡りの日々です。

そうして、子どもの次のステップはこれです。

 

「私は何をやってもダメだ」

「なにもできないダメだ」

「どうせできないダメだ」

 

「でも・だって・どうせ」の子どもを育てているのは、親のこうした「追い詰める行動」だと言わせてください。

 

 

「しあわせなおかあさん塾」青山節美さん(松江市)

 親学ファシリテーターとして4,000人以上のお母さんたちと接する中で、「親が変われば子どもの未来は変わる」を理念に2018年同塾を開講、講座動員数は現在延べ1万人以上。

 登録者数3.37万人(2024年5月末現在)を数えるYouTubeチャンネル未来へつながるしあわせな子育て塾でも迷える親たちへ具体的なヒントとエールを送り続けている。

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