グルメ
オーソドックスを唯一無二のおいしさで<boulangerie mike(ブーランジェリーミケ)姫原店>出雲
お米と小麦で作る酵母を使い、自然と口になじむパン作りで評判の大社の名店が出雲市内に2号店を構えた。
定番の菓子パンから通もうなずくハード系まで、オープン同時にずらり。
味わいや食感にこだわり、粉を自社でブレンドするため、生地そのものが美味だ。
人気は色とりどりのデニッシュ類(240~320円)。
シンプルなクロワッサンをはじめ、クロワッサンにカスタードやアーモンドクリームを合わせたクロワッサンオンザマンド、ベリーや洋ナシ、クリームチーズをのせたものなど、見た目も華やかで気分が上がる。
「鮮度が抜群で、ミルク感がありつつも、あっさり仕上がる」と、大山バターを織り込んだ生地は極めて繊細な食感。
フィリングもほぼすべて自店で作っており、果実感や食材のうま味が生かされているのが特徴。
スモークサーモンのバトン(330円)は、フランスパンの生地でスモークサーモンを巻き込み、トマトソースでアクセントをつけたもの。
サーモンの風味がシンプルな生地に合い、生地端の香ばしさも食欲を誘う。
左から、ぷりぷりのエビとトマトのジューシーさに驚くピリ辛エビとトマトのタルティーヌ、
全体にミートソースのうま味がしみ込んだ茄子ボロネーゼタルティーヌ(各380円)。
具が大きく食べ応え満点なタルティーヌは種類もさまざまで、軽食にぴったり。
つまみがわりにお酒に合わせてもよさそうだ。
ぜひすすめたいのが食パン。
写真はベーシックな山型食パン(1斤360円)で、角型食パンやミニサイズ、土日限定のものなど5種類がある。
しっとりモチモチ、トーストすると歯切れが良い。
プレーンな味わいは噛むほどにおいしく、何にでも合う深い包容力を見せてくれる。
どれを食べても、「初めまして」な気がしないミケのパン。
天然の酵母…というと少しクセがあったりするものだが、同店のは最初の一口からなんとなく口になじみ、親しみが持てるのを不思議に思っていた。
「お米についた酵母を、小麦粉と一緒に培養して使っています。日本酒の醸造と同じ、日本食の伝統的な発酵スタイルです」
なるほど食べなれたもの由来のパンだからか…納得すると、店長・宇佐美高弘さんもうれしそう。
9種類ほど作るというパン生地は、11種類の小麦粉を生地ごとに3種類程度ブレンドして使う。
「粉にも風味を出すもの、ボリュームを作るもの、バランスを取るもの…と個性があるので、目的別に組み合わせています。カナダの世界最高峰と称される小麦や、国産は北海道や地元・出雲のものも。ライ麦は栃木県で農薬を使わずに栽培しているところから取り寄せ、自家製粉しています」
どうりで生地自体がおいしいわけだ。
それでも、大社店の開店当初から定番品も少しずつブラッシュアップしている、という。
「オーソドックスで食べやすいけど、他にない味。当たり前のものを、当たり前以上においしく」のモットーは、一口食べればきっとあなたにも伝わる。
boulangerie mike(ブーランジェリーミケ)姫原店
住所:出雲市姫原2-10-6 【MAP】
電話:0853-25-4233
営業:10:00~17:00
休み:月・火曜日
駐車場:あり
(記事は2023年7月6日現在)