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【松江市】<安分亭 ―野菜とジビエ、たまにお蕎麦。>うまみ、食感! 猪肉の魅力を再発見

熊野大社すぐ横で、地元・八雲の新鮮野菜と猪肉を使った料理を提供。

店舗から1分足らずの場所にある八雲猪肉生産組合から届く鮮度に折り紙付きの猪肉は、脂のコクが濃厚でくさみがなく、ジビエのイメージが変わったという人も。

初挑戦でも食べやすい猪焼肉定食(1,200円、写真)は、ショウガ焼き風を中心に週替わりの味付け。

ワイルドな食感と豚肉よりもうまみを感じる肉にハマってしまうかも。

八雲町産のハリのあるご飯、甘みの強い野菜も美味。

実は記者、猪肉を食べるのは初めて。

豚肉っぽいけどにおいや硬さが…と苦手な人の話はさんざん聞いてきて、実際どうなのだろうと興味をもっていたが…口に運ぶとまったく抵抗感がなく、むしろご飯によく合う味付けに、一口を惜しむありさま。

安分亭を営む合同会社弐百円の代表社員で、狩猟免許と管理栄養士資格も持つ森脇香奈江さんの「豚よりうまみが強いと思う」という言葉に納得。

牛肉に似た噛み応えもあり、肉と脂のうまみにもすっかり魅了されてしまった。

「イノシシの味は季節や個体差によるところが大きいです。おいしいものだけを見極めてベテランの職人が加工しているので、より食べやすいかもしれません」

高度な解体技術と鮮度を保つテクノロジーが進んだ今なら、苦手意識や食わず嫌いが克服できるかも?!

 

このほかメニューは、初心者に食べやすい猪の細挽き肉を使ったそぼろごはんか、粗びきミンチで作るカレーや変わり丼などを楽しむ週替わりメニューのいずれかをメインに選ぶ「猪のごはん」(850円)や、野菜おかず3品を中心とした「野菜のごはん」(650円)もあるので、誰と訪れても安心。

テイクアウトもできる猪コロッケ(150円)は、町内のお母さんたちが作る人気商品。

揚げたてを出してくれ、ドライブのお供にと買い求める人も。

店内には八雲町の産品や、狩猟で使われた薬莢(やっきょう)を使ったグッズ、猪革を使った小物も並ぶ。

焼肉の下味に使うという梅シロップの姉妹品やハチミツなどもあり、お土産に最適。

 

有害鳥獣対策として処分される猪肉を食に転用できないか、可能性を探りながらイベントなどを企画・出店してきた合同会社弐百円。

「食材としてのイノシシ猟期は脂がのるとされる11月から2月ですが、それ以外の季節だってイノシシはおいしい。夏場に脂がほとんどない肉には、赤身ならではの味わいがあります」
と森脇さんが話すとおり、1頭でも多く、埋めずに『ありがとう』といただく…そのコンセプトを体現するのが安分亭だ。

生産者と調理する人、店に立つ人が一丸となって、これからも元気と笑顔いっぱいに美味を届けていく。

 

安分亭 ―野菜とジビエ、たまにお蕎麦。
住所:松江市八雲町熊野793-1 【MAP】
電話:0852-54-2789
営業:11:00~15:00(L.O.14:00。なくなり次第終了)
休み:月~木曜日
駐車場:あり
Instagram こちらから

 

(記事は2024年2月6日現在)

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