グルメ
【米子市】<cadence(ケイデンス)>自転車の魅力を間近に感じる洋食カフェ
サイクリングロードが充実した皆生エリアの発着点になれたらと、自らもサイクリストで栄養士でもある店主が2024年4月にカフェを開店。
店名を冠したケイデンスカレー(1,100円、写真)は、豚の肋(ろく)軟骨=パイカと白ネギに10種以上のスパイスを使ったコクうまサラッと系。
もともと好きだったパイカカレーを自分なりに追究する過程で、同店ならではの個性を生み出したのが白ネギ。
あるときタマネギの代わりに使ってみたらグッとうま味が増したそう。
鳥取は言わずと知れた白ネギの名産地だが、大きさや太さで規格外となるものも多い。
また栄養面では、タマネギとほとんど変わらない成分でありながらローカロリー。
「当店で出す食事は栄養価を計算しています。おいしくて体によく、かつ農家に少しでも還元できるのもよかった。白ネギは砂地で作るより土で作るほうが甘いので、うちでは大山の黒土で育ったものを使っています」と店主。
ライスはこまめに精米する大山町産のきぬむすめで、香りも舌触りもばつぐん。
辛さの基準は人それぞれだからと、テーブルにカイエンペッパーが添えてあるなど、細かい気配りが光る。
もともと洋食いろいろをやりたかっただけに、デミグラスソースで欧風に仕上げたビーフカレー(1,300円)や、昭和感あるナポリタン(1,100円)のほか、メニューは今後も増える予定。
食後はバター香る厚切りのシフォンケーキプレート(アイス付き600円)やカップ2杯取りのコーヒー(500円~)も楽しんで!
シフォンケーキはむっちりとして食べ応えも十分。
大阪から取り寄せるコーヒー豆は、挽き上がりに差が出る上質なグラインダーで極上の一杯だ。
「カフェで料理がおいしいのはいわば当たり前だけど、自転車屋のカフェがおいしかったら、ちょっと面白いでしょ」。
消防士という本職の傍ら30代からトライアスロンに出場してきた店主。
中でも自転車のおもしろさに惹(ひ)かれ、自分で組み立てたりメンテナンスができる店を開きたいと40代に入ったところで早期退職したそう。
「いろんな人に来てもらいたいから、カフェという形になりました。栄養士の資格も取って、おいしさと健康を両立した料理を出せるようにしています」。
それゆえ、もちろん食事目当てだけでもOK。
メンテナンススペースやシャワー・トイレも併設し本格派にも応えるが「興味を持ち始めた初心者にこそ来てほしい」と話す。
「ここに居合わせた人たちが自然と仲良くなって、『これから乗りに行く?』なんて走り出してくれたら最高です」。
夕方空き地に集まった勢いで遠乗りする子どもみたいですね、とニンマリすると「だからこの肩書きなんですよ」。
ドアには店舗名とともに「Bicycle and cafe playground」…自転車、カフェ、“遊び場”!
7月にはいよいよメンテナンス部門もオープン予定。
大人も子どもも、めいっぱい自転車の魅力を感じてほしい。
cadence(ケイデンス)
住所:米子市皆生新田3-6-6 【MAP】
電話:0859-57-9337
営業:11:30~17:00
休み:水・日曜日
駐車場:あり
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(記事は2024年7月15日現在)