島にファストフード店を！

隠岐の学生たちが放課後や休日に気軽に立ち寄れ、交流拠点にもなることを目指したドーナツ店が2023年10月にオープンした。

中がしっとりしたアメリカンクッキー（300円）、ランチボックスでジンジャーチキン、チキンオーバーライス（各800円）、ハンバーガー（ポテト付き850円）の販売も始めた。

隠岐の島の住民は、本土に渡った時に全国展開のドーナツやハンバーガーなどを"お土産”として買って帰ることがあるという。

店主の森口祐太郎さんは同町出身。森口さんも進学・社会人として過ごした東京で、そうしたものが当たり前に身近にある生活を送った。

いつしか10年、隠岐で仲間たちと過ごした楽しい学生生活の思い出と、実感したファストフード店の「手軽さ」や「気楽さ」を島に伝えたいという思いが重なった。

「隠岐で何かやってみたい」

島にＵターンして会社員生活を送り数年後、大阪でおいしいドーナツに出会ったことをきっかけに自分でもドーナツ作りを始め、パンのように酵母菌を使って発酵・膨張させて作る本場アメリカの「イーストドーナツ」に行きついた。

イベントなどへの出店を通じて次第に認知されるようになり、半年間の仮店舗を経て妻の香さんとともに開店にこぎつけた。

「いろいろな新しい商品も考えているみたいですよ」と香さん。

島の若者の心に思い出のページを刻んでいく場所になりそうだ。