おでかけ・イベント

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企画展「出雲の民藝『健康な美』を求めて」<松江歴史館>(松江)

■期間 4/28~6/26

民藝の魅力にふれる

 松江市殿町の松江歴史館で4月28日から6月26日まで、企画展「出雲の民藝-『健康な美』を求めて-」が開催される。

 民藝運動が早くから、活発に行われてきた島根。美術作品85点を含む、総数100点の展示品から、民藝の魅力にふれることができる企画展について、同館副主任学芸員の大多和弥生さんに詳しく聞いた。

 りびえ~る(以下、りび) 今回の企画展の趣旨は。

 大多和(以下、大) 島根民藝協会90周年を記念して、松江と出雲で育まれてきた民藝の魅力をご紹介します。世界的に有名な陶芸家のバーナード・リーチをはじめとした民藝運動の推進者であり指導者である人たちの作品や、島根の民藝を支えた人たちの作品を展示します。

 りび 見どころは。

 大 松江・出雲を中心とした島根の民藝運動の流れがわかる、民藝の巨匠の作品から地元の優品を一斉に展示します。展覧会初出品作も多数あります。

 りび 各章について内容や鑑賞のポイントを教えてください。

 大 第1章は「民藝のはじまりと伝播(でんぱ)―民藝とは」です。ここでの鑑賞ポイントは、民藝の巨匠の作品の世界に浸り、民藝の巨匠と松江・出雲の交流の証を見てほしいです。

 バーナード・リーチ、河井寛次郎、濱田庄司、版画の棟方志功らは民藝運動の推進者であり指導者で、島根に度々来県し、地元の作り手に指導を行い、交流を深めました。県内に所在する作品を展示します。

 

   第2章は「松江・出雲の民藝運動」です。この章で紹介する作品はかつて松江・出雲で日用品だったものです。ちなみに、日用品すべてが「民藝」というわけではありません。民藝運動の主唱者である柳宗悦たちが選び、収集・保存したのは、その土地の風土で作り上げられた固有の特徴を持つものや、生活に根差した形をそなえたものなど、「民藝」となる日用品でした。

 「民藝」がうまれた背景には、日本各地に昔から存在するその土地ならではの素材や形の日用品が、大量生産品におされ失われつつある状況、そして実用からかけ離れた美しさをもてはやす社会に対する危機感がありました。その中で、県内に存在する日用品の中から日の出団扇やぼてぼて茶碗などが見出されました。

  第3章は「暮らしの民藝―自由で健康な美へ ◆松江・出雲の民藝作家たち 」で、作り手たちが目指した「健康の美」を作品から見ることができます。柳が島根を訪れたあと、島根の民藝運動は時を移さず進められ、昭和7(1932)年に島根民藝協会が発足しました。

 民藝運動は、古作を見るだけでなく、民藝の美しさに沿った、新しい日用品の製作も応援しています。賛同した作り手も民藝を新たな希望としてモノづくりに励みました。ここでは、島根の民藝を支えた人たちの作品を展示します。

 りび 中でも、ぜひ見てほしいという展示品はありますか。

 大 ①バーナード・リーチ作≪鳥図大皿≫(湯町窯蔵)と、②棟方志功作≪裸婦図大皿≫(個人蔵)、③棟方志功≪いろは孔雀図襖絵≫(安部榮四郎記念館蔵)です。①と②は湯町窯で制作した大皿で、普段はなかなか見ることができません。③は安部榮四郎(八雲町岩坂村、雁皮紙の人間国宝)が家を建てるときにお祝いとして棟方志功が襖に絵を描いたものです。いずれも民藝の歴史の深さが見えます。

 りび 最後に、ひとことお願いします。

 大 今回の企画展を通して、松江・出雲で育まれてきた民藝の魅力と歴史について興味を持っていただければ幸いです。

 りび ありがとうございました。

◆特別講演会

6月4日(土)14:00~15:00

「島根の民藝―これまでとこれから―」

講師:出雲民藝協会会長 多々納真氏

※要申し込み(電話0852-32-1607 松江歴史館)

 

◆特設ショップ

「出雲の民藝市」

焼き物や和紙、染織品などを販売。

出雲民藝紙/袖師窯/湯町窯/意東窯/安来織/野白木工所/染め工房「裕」/出西窯

●期間:5月1日(日)~5日(木・祝)

 

◆ギャラリートーク

 本展を担当学芸員の解説とともに観覧できる(要観覧料)。

 開催日:4月29日(金・祝)

     5月5日(木・祝)

     6月18日(土)

 時間:14:00~14:30

 

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