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やってみたいけん<サップに挑戦!>松江市・松江サップ&カフェ
テレビでサップというウオータースポーツを芸能人が楽しむ番組を見た。
水面の上を悠々と進む姿に憧れを抱いていたころ、宍道湖でサップができるという情報をゲット。「これは行ってみるしかない!」
早速、「松江サップ&カフェ」代表の宇田川さんにサップを教えていただいた。(りびえーる・「津」)1.サップって何?
SUPとはスタンドアップパドル(Stand Up Paddle)の略で、サップと読む。サーフボードを大きくした浮力のあるボードの上に立ち、パドルで水面をこいで、湖や海などの上を進むウオータースポーツだ。
2.基本を学ぶ
今回は初心者SUPスクールに挑戦した。まずは基本を学んでいく。
ボードは初心者向けで10.6フィートのハードボード。浮力があるため水上で安定し、コントロールしやすい特徴がある。パドルは長さ調整ができ、自身の上方に伸ばした腕の手首までの長さにした。
乗り方としては、まずボードの上に膝を付く。足は定位置があり、デッキと呼ばれるサーフボードの表面の、中央にある持ち手部分を中心に、左右それぞれ足を置くのが基本。
次に、デッキにパドルを置き、バランスを取りながら立ち上がる。陸上では簡単にできるが、水上でうまく立ち上がれるかドキドキだ。
要となるこぎ方は、横から見て体が「Aの形」になるように構えこぐのがコツで、パドルを立てて、ボードの側面のレールと呼ばれる部分に沿ってこぐと真っすぐに進み、ボード先端のノーズ辺りから4分の1の円を描くようにこげば曲がる。曲がるときは、できるだけ遠くの水面をかくのがポイントだ。
3.水上に出る準備
水辺にボードを置き、ボード裏の「ボトム」と呼ばれる部分に、サメの背びれのような形をしたフィンを取り付ける。フィンは真っすぐ進むときや、曲がるときにコンパスの針のような軸の役割を担う。
また、ボードから落ちたときにボードが流されないように、ボードと体を結ぶ命綱の役割をするリーシュコードもボードに付けていく。今回使ったフィンははめ込むだけ、リーシュコードの取り付けも簡単にできた。4.いざ水上へ!
いざ宍道湖の水上に出陣! まずは流されないように、宇田川さんに補助していただきながらボードに乗り込む。体験をした日は3月下旬だったため、まだ足を水につけると少し肌寒かったが、乗る楽しみで気持ちが盛り上がってきた。
緊張をしながらも、膝を付いて座り、片足にリーシュコードを付けて立ち上がる。少しぐらつきヒヤッとしたが、宇田川さんがボードを支えてくれているおかげで、スッと立ち上がれた。ボードが遠くへ流されないように紐(ひも)を付けていただき、試しこぎをしていく。パドルで水をかくと、思っていたよりも距離が進んで気持ちがいい。
体験前に「もしかすると乗るときに落ちる状況もあるのかな」という話をしていて、念のため「河」は下に水着を仕込んでいたが、2人とも無事に出発でき、落ちずに済んだ。試しこぎが終わり紐も外れ、一人立ち。
5.進む練習・自然に癒やされる
それぞれ黄色の浮きに向かって進み、真っすぐに進んだり浮き輪をコーナーにして曲がったりする練習をしていく。
風下に進むのは簡単だが、風上に向かって進むのは意外に難しく、こぐときに「A」の姿勢が崩れるとうまく水が捉えられず、すぐに風下に流されてしまう。
風上に進もうと思うと、水が重たく感じるが、コツをつかめばうまく進めそうだ。サップは非常に風が大事で、宇田川さんもスクールを行うときに常に注意しているそう。
こぎ方を試すのは面白く、水を捉える感覚が楽しい。
ふと周りの景色を見渡すと、ひろ~~い宍道湖と山々、そして小さく見える街や遠くで電車の走る姿が…。いつもは車で宍道湖を見下ろす形で見ている景色だったが、こんなにも雄大な自然に囲まれていたとは。
次第にコントロールが上達していき、宇田川さんと共に少し離れた沖に行くことになった。
沖へ進んでいくと、さらに体いっぱいに自然を感じられた。水面ではいつもより空が広く感じられる。青空と心地の良い風を感じながら周りを見渡してみると、3月だったため桜が咲いている所も見つけられた。また、近くで魚が跳ねたり水鳥を眺めたりと、ゆったり自分の好きなペースでくつろげるので、心が癒やされていくのが分かった。
6.気が付けば
沖は沿岸より強い風で、景色を眺めていてふと気が付けば思っていたより遠くへ流されていた。
「こいでも風に押し戻され、岸に戻れる気がしない!!」頑張ってこいではみるものの、焦るとうまくこげない。
結局宇田川さんが、沿岸まで自分のボードにつないで連れて帰ってくださることに。
一方「河」は岸が遠くに見え一瞬焦ったそうだが、逆に燃えてきたと、最後まで楽しそうにこぎ切っていた。
宇田川さんのおかげで無事に沖から帰ってきた。砂浜に降りると、体が重たく、心地の良い疲れを感じる。
激しい運動ではないのに、体幹や普段使わない筋肉を使っていたことが分かる。これは続けていればシェイプアップにもなりそうだし、いい運動になりそう!
7.犬とサップ
松江サップ&カフェではペットと一緒にサップを体験できるのも特徴だ。犬用ハーネスのレンタルも行っており、宇田川さんの愛犬フィオちゃんとのサップを見せてもらった。
フィオちゃんはボードに乗り込み出発を待ち、上手にバランスを保ちながら宍道湖のツーリングを楽しんでいた。サップは愛犬と一緒にできるスポーツというのも懐が深い。
8.松江サップ&カフェ
今回体験をさせてもらった松江サップ&カフェは、安来市出身で東京からUターンした宇田川修さん家族が営む。
宇田川さんのサップを始めたきっかけは、浦富海岸でのサップ体験会。いつもとは違う視点で自然の美しさを感じられることや、いつも行けない所にサップで行ける面白さを感じた。さらに、サップでサーフィンが楽しめたりツーリングができたりとハードルが低いのに奥が深いところに魅了されていく。
そして、島根には宍道湖があるのに使わないともったいないと、2019年8月に同施設をオープンした。宇田川さんは、「今後もサップできる場所をもっと広げていきたい。」とほほ笑む。
9.サップが終わった後はカフェでまったり
同店には喫茶部もあり、アームズメッソド®による自家焙煎のコーヒー(400円)などが楽しめる。
ランチは、カルボナーラ(850円)やスパイスバターチキンカレー(950円)、ハッシュドビーフ(950円)がある。いずれもスープ・ミニデザート付き。
甘いものは、シフォンケーキ(600円)やアップルパイ(600円)、スノーアイス(台湾かき氷、600円)など5種類。それぞれの時間帯で楽しめる。
3匹のシェットランドシープドッグも迎えてくれ、明るく居心地の良い空間だ。
犬連れOKなので、愛犬と一緒に訪れられるのもうれしい。
サップの体験後は、薪ストーブのある落ち着く店内でタピオカドリンクを飲みながら感想を語らい合い楽しんだ。
夕日が見える「夕焼けサップ」もおすすめで、毎日その時々で変わる夕日の景色は飽きることがないと宇田川さん。
気軽に取り組めるウオータースポーツ・サップ。
いつも車で通りすぎるだけだった宍道湖だが、違った景色が楽しめ、より一層魅力を感じた。自然を体いっぱいに感じることができる癒やしの時間を過ごしてしてみませんか。
松江サップ&カフェ
住所:松江市国屋町498-4(※2022年1月同住所へ移転)
営業:11月3日まではサップ
〈初心者スクール〉10:00~12:00、13:30~15:30(要予約)
〈夕焼けサップ〉16:00~日没(予約優先)
レンタルあり ※詳細はHPで
カフェ=11:00~19:00(L.O.18:30)
※11月3日以降は変更あり
休み:月・火曜日、それ以外も不定休あり(HPもしくは電話で確認を)
料金:初心者SUPスクール2時間5,000円
( 税別。用具、保険料、施設使用料を含む)
駐車場:あり
HP:こちらから
(同記事は2020年3月に体験したものを再編しています)