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コラム◆◇◆エキゾチック・トルコ VOL.1

異国の町を歩いてみたら・・・

メルハバ(こんにちは)。今年、2024年は、日本とトルコの国交樹立100年目にあたります。トルコは、日本からはずいぶんと遠く離れた国ですが、世界中から多くの観光客が訪れる観光大国なので、旅行なさった方もいらっしゃると思います。また、実際に訪れたことはなくても、世界遺産であるカッパドキア地方の不思議な奇岩群の写真を見たことがある方も多いのではないでしょうか。

トルコは政教分離の国ですが、国民の大部分がイスラム教徒ですので、街中にはたくさんのイスラム教施設があります。なので、街を歩くだけで、とてもエキゾチックな雰囲気を味わえます。

特に、ジャーミーと言われるイスラム教寺院は、各地区に1つ以上はあり、そこから1日に5回、エザーンというお祈りを呼びかける声が市内に響き渡ります。特に、早朝、まだ暗い中に響くエザーンは、慣れていなければ驚くと思います。

わたしも、初めてトルコに行ったときに、ホテルの近くのジャーミーから聞こえてきた大音量のエザーンに、何事かと飛び起きました。とはいえ、気になるのは最初だけで、数日もすれば、エザーンにも気が付かずに朝までぐっすりと眠るようになりましたが・・・。

 

わたしはトルコの地中海地方にあるアンタルヤという都市に住んでいました。

日本人にはあまり知られていないですが、人気のビーチリゾート地で、トルコ国内や欧米からたくさんのツーリストが訪れます。20年ぐらい前、キリムやトルコタイルなど、トルコの伝統的な手工芸に興味を持った時、ちょうど手に取った雑誌の特集が『アンタルヤ』でした。

そこで目にしたカレイチという旧市街の写真は、イスラム圏というよりも、ヨーロッパの小さな町の中のようで、ものすごく惹(ひ)かれました。実際にカレイチに行ってみると、小さな路地がたくさんある迷路のような街並みは散策するだけでわくわくして楽しかったですし、至る所が写真スポットのように素敵でした。

また、夜になると飲食店の前の道にもテーブルが出て、たくさんの人でにぎわっていました。

カレイチの街並み。街中で、ウエディングドレスで前撮りをしている人も見かける。

 

 

夜のカレイチのにぎわい。夜、涼しくなると店の外のテーブルで食事をする人も多い。

 

 

これから、3カ月に1度、料理、手工芸、音楽などいろいろなジャンルで、トルコの文化を紹介していきたいと思います。次回は、アンタルヤ郊外にある古くからの絨毯(じゅうたん)の産地、ドシェメアルトゥの村と絨毯織りについてお話しいたします。

 

阪本理恵子

完全予約制民家トルコ料理店『やかもずキッチン』オーナー。

料理、手工芸、音楽など、さまざまなジャンルでトルコ文化を山陰から発信中。

インスタグラム:@やかもずキッチン

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