2004年の開店以来、市内外で人気。

創業からの定番・カレースープライスに並ぶ名物が、エジプトの代表的料理・コシャリ（920円、写真手前）。

米やパスタ、ひよこ豆などをトマトソースでいただくご飯もので、さっぱりした酸味と、口中で混ざる具材の食感が楽しい。

７種類あるパンケーキの中でも市内の老舗・中村茶舗のお茶を使った抹茶味（750円、写真奥）は大人におすすめ。

薄焼き２枚重ねのモチモチ生地に、ほろ苦いクリームが絶品！

エジプト人の友人がふるまってくれた味に魅了され、自分でも作ってみたいとメニューに加えたコシャリ。

現地ではファストフードのような位置づけだが、中四国エリアでも出している店はほとんど見かけないそう。

ライス、パスタ、ひよこ豆にレンズ豆といった多彩な具入りご飯を、フライドオニオンをトッピングしたトマトソースでいただく“混ぜごはん”。

トマトの酸味はマイルドで食べやすく、オニオンのコク、ほのかにエスニックな香りが次の一口を誘う。

なんといっても、ほくほくとした豆や弾力のあるパスタがお米と混ざりあい、口中の食感が楽しい。

添えられたレモン果汁を少し垂らすと、味が引き締まり、食材の風味が際立つ…これはくせになってしまいそう。

「うちの場合は、初めての来店以来ずーっとカレースープライス、毎回コシャリ…など、食べるメニューを決めていらっしゃるお客さんが少なからずいらっしゃいます」

店主の安来潔史さんの言葉に大きくうなずく。

フード類は単品でも頼めるが、ランチタイムにはミニケーキとドリンクのついたセットがあるのがありがたい。

もうひとつの看板メニューとなっているのが、７種類あるパンケーキ。

メニューに加えて以来、これを目当てに高校生なども来店するようになったそう。

人気はミックスベリーやキャラメルだが、大人にはぜひ写真の抹茶をおすすめしたい。

２枚重ねたモチモチの薄焼きパンケーキには、松江市の老舗・中村茶舗のお茶を使用し、甘さを控えてお茶のほろ苦さを引き出したクリームがとろり。

食事のあとでもぺろりと食べられるサイズ感なので、一緒にオーダーして味わってほしい。

ドリンク類は550～600円が中心で種類も豊富、セットでオーダーするとスイーツがお得に。

コンクリート打ちっぱなしの壁に、大きな書棚とモダンなテーブル&チェアが印象的な店内。

カウンター席もあり、グループもおひとり様もあたたかく迎えてくれる。

キッチンからはイキイキとしたライブ感が伝わり、料理への期待が高まる。

店内一角に展示されたハンドメイド作家のアクセサリーにも注目。

同店がオープンしたのは、あちこちでカフェが乱立したブーム期の終わりごろ。

その後、外資系に代表されるコーヒースタンドに流行が移り、長居してくつろぐスタイルの店は徐々に淘汰されていったが…

「カフェ事情は変化しましたが、メニューも大きく変えずにここまで来ました。ありがたいことに、来店してくださる皆さんゆっくりしていかれます。年配の方も多いですね」と、時流などどこ吹く風。

 WATERWORKS＝給水所の名のもと、ひとときの憩いを求める人々が集まる場所は、時を経てなお一層、魅力的なのだ。