朝じめした鶏を店でさばき、鮮度が命という鶏肉のおいしさを余さず味わえる。

夜は皮面をパリッと焼き、ジューシーな肉そのもののうまみを堪能する鶏ももたたきなどがおすすめだが、昼（火～金曜日のみ）の名物は鶏ガラをふんだんに使ったスープを地元・境港の山本製麺所の中細ストレート麺に合わせた中華そば。

島根の蔵元のものをブレンドした醤油味、バリ島から取り寄せる塩でつゆのコクを存分に楽しむ塩味（各680円。写真は塩）の２種は甲乙つけがたい。

中華そばは単品だけでなく、ミニ丼や唐揚げなどとのセットものがあり、お好みのボリューム感で食べられる。

ふわとろ食感で人気の親子丼や、唐揚げや油淋鶏などをメインにした定食メニューも。

魚料理やイタリアンなどで腕をふるってきた店主・山本泰平さん。

「店を開くのなら鶏料理をやりたい」と心に決め、鶏そのものを突き詰めるべく鶏肉中心の精肉会社で５年間研鑽をつんだ。

極限まで鮮度よく…と食鳥処理の国家資格にくわえ、店舗で食肉としてさばくことができる食鳥処理場の許認可まで取得してしまうこだわりよう。

「さばいてから食べるまでの時間が勝負なんです。魚も鮮度が大事ですが、鶏はむしろそれより気をつかうくらいです」との言葉は、料理に直結している。

たたきのモモ肉はたっぷり肉汁を含み、内側からはじけるような肉感で見るからに食欲を誘う。

夜はこうして丁寧に仕込まれた鶏肉そのものの美味と、各地から集めたうまい焼酎や日本酒も楽しめる。

しっかり食べて飲んで5,000円程度が会計の目安。

モダンな雰囲気に落ち着く店内で、料理人の腕前に素材の鮮度が輪をかけた味の違いを感じてほしい。