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ばんだい先生 家計アドバイス<現状の家計をどう見直せば良いのかアドバイスが欲しい>
ばんだい先生 家計アドバイス~ここがポイント
☆ばんだい先生 家計アドバイス☆
あなたのお宅の家計はいかがですか?ファイナンシャルプランナー(FP)の上級資格を持つばんだい先生が、家計改善や資産形成のポイントをアドバイスします。
☆現状の家計をどう見直せば良いのかアドバイスが欲しい
Aさんの状況 / 松江市在住
Aさん(28歳・会社員)、夫(35歳・会社員)。第1子(1歳)、第2子は3年後くらいを希望。マンション購入を検討中。A:相談者は、私が長年クライアント契約を締結している企業にお勤めです。事前にいただいた自作のエクセル家計簿の内容について、①保険の保障額が少ない、②実際の支出額が家計簿の金額より多い、③希望予算のマンションを購入すると将来の貯蓄残高に不安がある、の3点に課題がありました。以下、順に対策を説明します。
Aさんの勤務先には、勤続年数に応じた死亡退職金制度や健康保険の独自給付だけでなく、所得補償保険の全員加入など手厚い福利厚生制度があります。ご主人は保険に加入していないに等しい状況であり、これについては、割安なグループ保険や将来の現金化を前提とした終身保険と学資保険で厚めの死亡保障を準備します。
家計簿を作成するだけでは収支改善にはつながりません。そもそも家計簿の目的は、それを使って将来設計( 将来家計簿 )をつくることです。この際、精度の高い予測より、「計画に基づいて家計をコントロールできるか」「いかにその手段が具体的であるか」が大事です。生活費や使徒不明金の把握がポイントになりますが、使途不明金の大半は衝動買いと思われる点から、最も大切なのは「使う金額をコントロールする術」となります。例えば、費目分類は教科書の型にとらわれず、各家庭の実態を反映したものでOKです。
Aさんの場合、食料品や生活雑貨を日用品費にまとめ、趣旨の異なる外食費とは別項目にします。個人の衣服・美容・携帯料金などはおのおのの小遣い・交際費と合わせて自由費としてまとめ、おのおのが自分の予算内で責任を持つルールにします。さらに自由費は総額の把握の後、前年実績を基に申告制で翌年予算を話し合うことを提案しました。
また日用品費・外食費は奥さま、レジャー費・旅行費はご主人など担当を分けて協力し合うスタイルもいいと思います。実践面では、現金の袋分けや口座別管理が本に書かれていますが、昨今では種々の口座を一元管理するアプリや電子マネーを使った管理が有効です。あとは予算の範囲内で安心して使い切ればよく、使途明細を把握する必要がありません。
住宅ローンについては、組み合わせの選択が無数にあります。順番としては、①固定金利返済プラン、②変動金利ローンを途中で固定金利に変更するプラン、③前記に合わせて繰り上げ返済を実施するプランなどを将来家計簿に合わせて検討するのが現実的な対応になります。
なお、作成した将来家計簿の賞味期限はせいぜい2~3年です。適宜やり直し、慣れてきたら鮮度の高い予測と計画を保つことが不可欠です。
【アドバイス】
①家計簿の費目分けは教科書通りでなくてよい。
②将来家計簿は数年ごとに見直しが必要です。
ばんだいこうじ
年間100件前後の家計・保険・老後設計・年金・資産運用の家計相談を実施。住宅に関しては、船井総研をはじめ全国各地で専門家に指導・講演を行う住宅業界のカリスマ。松江にあるFP住宅相談所では家づくりが楽しくなるセミナーを開催し、年間30棟以上の家づくりを実際にサポート。
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