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ばんだい先生 家計アドバイス<母と暮らすシングル女性、働かなくても暮らせる?>
ばんだい先生 家計アドバイス~ここがポイント
☆ばんだい先生 家計アドバイス☆
あなたのお宅の家計はいかがですか?ファイナンシャルプランナー(FP)の上級資格を持つばんだい先生が、家計改善や資産形成のポイントをアドバイスします。
☆母と暮らすシングル女性、働かなくても暮らせる?
Q:父をみとった後、母と実家で暮らしており、生活費は母が負担しています。投資未経験ですが、父から相続した資産の運用で生活できるなら働かなくてもいいと思っています。一生独身のつもりです。働く必要があるでしょうか?
Aさんの状況 / 松江市在住
Aさん(42歳・家事手伝い独身)。
父の介護で退職、その後父が亡くなり、母(73歳)と2人暮らし。
今は収入0円
A:人生において、意図せずまとまったお金が入ってくることがあります。大金を手にすると、「運用しなければもったいない、何とか運用しなければ」と焦る人も少なくありません。金融機関から投資を勧められることもあります。お金があるなら働かなくていいのでは? そんな思いも自然かもしれません。
それでは、真面目にお答えします。運用でどの程度の収益を得れば、働かずに老後資金を確保できるか具体的に試算し、目標利回りを考えます。これで必要以上にリスクをとった運用で痛手を負う失敗を避けることができます。一方、支出については同居する母親や親族、兄妹も含めた生活状況、今後の暮らし方についても確認をします。働くにしても非正規雇用の可能性が高く、思わぬ負担も想定されます。
Aさんの場合、母親は生活費や自分の医療費、将来の介護費用を賄える程度の年金と資産を保有してます。母親が亡くなった後は、住居費(固定資産税など)や食費、水道光熱費、おおよそ10年ごとのリフォーム代(約200万円)、車の買い替えなどを想定し、これらを前提に将来家計簿を作成します。まず仕事をせず、なおかつ運用しないままの場合、Aさんは62歳で資産が底をつきます。次にAさんに運用経験がないことから最大年利1%で運用すると仮定した場合でも70歳までしか資産が維持できません。従って現実は厳しくて「働かず」は難しいことが分かります。
運用には不確定要素も多いので、運用益だけでなく、収入の道も確保しておくべきです。働くことで経済的な安心感を持つことができます。仮に年間100万円の収入を今後10年間得ると100歳近くまでプラスが維持できる計算です。月額にすると月8万円です。もし運用しないとなると月8万円を20年維持できればOKです。このように働くことで得られるものは小さくありません。無理のない範囲で働き、運用益はプラスα程度に考えれば、経済的にも精神的にも余裕が生まれます。
なおAさんには投資の基本的な考え方を説明し、時期・時間を分散すること、またNISAやイデコなどの利用も助言しました。
【アドバイス】
①大金を手にすると働くのが嫌になる人もいます。将来家計簿で現実を直視すること。
②焦って投資しない。低金利でも大きく目減りするわけではありません。
③定職など他に収入があればリスクを取らず安全性重視で運用できます。
ばんだいこうじ
年間100件前後の家計・保険・老後設計・年金・資産運用の家計相談を実施。住宅に関しては、船井総研をはじめ全国各地で専門家に指導・講演を行う住宅業界のカリスマ。松江にあるFP住宅相談所では家づくりが楽しくなるセミナーを開催し、年間30棟以上の家づくりを実際にサポート。
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