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コラム◆◇◆神の住む島・屋久島に暮らして VOL.5

水の島を象徴する美しい屋久島の滝

3カ月に1回連載中のこのコラムもありがたいことに5回目を迎えました。このコラムを読んで実際に屋久島へ行かれた方もいて、とてもうれしいです。これからも屋久島の良さを伝えていければと思います。 

さて、本格的な夏がやってきて暑い日が続いておりますので、少しでも涼しい話題をということで今回は屋久島の「滝」についてのお話です。

「ひと月に35日雨が降る」水の島、屋久島。その雨の恩恵を受け島内にはおよそ140もの川が流れており、山中には数えきれないほどの滝があります。 

そんな数多(あまた)ある滝の中でも日本の滝100選にも選ばれている「大川(おおこ)の滝」は屋久島を代表する滝と言っても過言ではないほど雄大で美しい滝です。近くには駐車場もあり遊歩道も整備されているのでアクセスしやすいのもうれしい。

滝壺のすぐ真下まで行くことができるのでマイナスイオンたっぷりの水しぶきをあびながら、落差88メートルの大迫力の滝を間近で体感することができます。滝壺に現れる虹も見どころのひとつですよ。

 

そしてもうひとつ、ぜひ訪れてほしいのが「千尋(せんぴろ)の滝」。屋久島中央部に水源をもつ鯛ノ川にある落差60メートルの滝です。滝の左側にある岩盤が、まるで千人の人が手をつないだほどの大きさというところから名付けられたそうで、映画「千と千尋の神隠し」の名前のモデルになったともいわれています。

駐車場から100メートルほど歩くと展望所があります。少し遠くから滝を見ることになりますが、200メートル×400メートルの巨大な一枚岩のⅤ字の谷を滝が流れる壮大な景観は圧巻。屋久島が花崗岩(かこうがん)の島であることを実感できる場所で、私も大好きな滝です。昨年、滝近くのつり橋まで行ける遊歩道が通れるようになったそうなので、次回は必ず行ってみたいと思います。

同じ鯛ノ川の下流にある「龍神の滝」、海に直接流れ落ちる日本でも珍しい滝のひとつ「トローキの滝」を訪れると、同じ川からできる滝でもこんなに違うのかと驚いてしまいます。 

水の島を象徴するような美しい屋久島の滝は心も癒やされること間違いなしです。特に雨上がりの滝は水量が増して見応えたっぷり。名のある滝から名もない滝まで大小さまざまな滝がいたるところにありますので、屋久島を旅する際にはレンタカーで滝巡りをするのもオススメです。

三島佳奈

松江市浜乃木のライフスタイルショッブ「志庵」オーナー。「心と体に佳いものを」をコンセプトに、2年間暮らした屋久島の食品や工芸品などのほか、日々の暮らしに寄り添う洋服と雑貨を扱う。

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